杉1小報告書隠蔽疑惑/「隠蔽ではない」と区釈明、 教委は危険把握しながら無視

 区立杉並第一小学校(杉並区阿佐谷北)の移転を含む大規模な開発事業を区民不在で強引に進めている杉並区が、同小学校の移転先(現・河北病院敷地)は災害発生時に浸水や延焼の危険が高く避難所として「不適切」であるとの報告を専門業者から得ていながら、区がこの事実を公表しなかった問題で、企画課(施設再編整備担当)は取材に対して「隠蔽したわけではない」と釈明した。しかし、公表しなかった理由については「今は答えられない」(佐藤係長)と口を濁した。

 災害発生時に浸水や延焼の危険が高く避難所として「不適切」--

 杉1小学校の移転案が致命的な難点を抱えていることを、区は遅くとも2017年1月には専門業者(佐藤総合計画)の調査報告書によって把握していた。区民や学童の生命にかかわる重要なこの事実をなぜ明らかにしなかったのか、取材班は1月20日、企画課(施設再編整備担当)に取材した。対応した鈴木係長とのやりとりは以下のとおりである。

--報告書で「不適切」と指摘された事実を説明会や議会で言ったことはあるか。

鈴木係長 「言っていない」

--なぜ言わなかった?

鈴木係長「今は答えられない」

--意図的に隠蔽したのではないか。

鈴木係長「いえ」

--箝口令が敷かれていた?

鈴木係長「箝口令は敷かれていない」

--説明会などにこの資料(佐藤報告書)を持っていったのか。

鈴木係長「持っていった」

--説明しなかったのは、たいしたことではないと軽視したということか。

鈴木係長「そうではない」

--区としての正式な見解を出してほしい。

鈴木係長「だせるかどうかわからない」

 一方、本誌取材班は同日、教育委員会(学校整備課)にも取材した。対応した同課野田係長は、「(震災避難所として不適切と記載された)報告書の記載を見たことはある」旨回答。その上で、学校としての安全性についていっさい検討をしていない事実を明らかにした。

--震災避難所として不適切とは、学校としても問題があるということではないのか。対策を検討しているのか。

野田係長「計画がまだできていないので、検討はしていない」

--いまから検討しなければ間に合わないのではないか。

野田係長「そんなことはない」

 危険な学校になることを教育委員会は気づいていた。しかし、これを黙って見過ごすにひとしい態度をとっている。説明責任をはたさない無責任な区政に対してさらなる批判の高まりは必至である。

 都市整備課と学校整備課の双方に対して、区・教委としての正式な見解を出すよう求めた。一部回答が得られている。追って報告したい。