自民党埼玉県議団に再度の質問

 埼玉県知事特別秘書に違法な給料・手当が払われている問題で、自民党埼玉県議団に送っていた質問の回答が、21日付で届いた。同県議団は2月定例議会で、「精査」したうえで返還請求すべきだとの附帯決議案を予算特別委員会に提案、採択された。質問はそれに関連して3点あった。

1違法性についてどう考えるか。

2自民県議のなかに知事特別秘書経験者がいるが、彼女に関する給与情報を開示するつもりはないのか。

3関連質問をした田村琢実議員は、筆者が書いた記事を引用した際に「私の嫌いな雑誌の『週刊金曜日」と発言した。適切だったか意見を求める。
(いずれも趣旨)

 自民党の回答はこうだ。

 「知事特別秘書の給与については、管理職手当分と勤勉手当分を含めて知事の定める額として支給しており、地方自治法204条の3項に定める給与条例主義に抵触する。条例に則った支給方法を精査するとともに、これまでの支給額についても精査の上、違法な支出については遡及できる範囲で返還請求を行うべきであると考える」

 附帯決議をそのまま引用して回答にかえたようだ。しかし、1に対する回答ではあっても、2、3の答えではない。これで答えたつもりなら、質疑能力の低下を懸念せざるを得ない。また、附帯決議を提案するくらいだから相当に調査をしたはずだが、じつは、自民党県連は本気で取り組んでいないのではないかとも疑いたくなる。

 再度質問をおこなうことにした。なお本稿執筆時点で下記の質問はまだ県連に送っておらず、案である。

埼玉県議会自由民主党議員団御中

 お返事ありがとうございました。
 当方の質問は下記のとおりでしたが、このうち「1」に対してはお答えいただきましたが、「2」ならびに「3」についてはお答えが頂戴できておりません。お手数ですが、あらためておたずねします。勝手ながら1週間以内の回答をお待ちしております。

2 柿沼トミ子議員は、過去に知事特別秘書をされた経験がおありですが、当時受け取った給料額と手当額を公開する予定はありますか。これらの支給のなかに、条例に反して違法なものがあったとお考えですか。また、違法なものがあれば返還する用意はありますか。

3 3月6日の予算特別委員会の質問のなかで田村議員は「私の嫌いな雑誌の『週刊金曜日』というところから(笑)、あの記事が出てまして…」と発言されています。どういう理由で、あえて「嫌い」という感情を表現されたのでしょうか。理由をお聞かせください。また委員会での発言として適切だったと思われますか。
草々

 なお、念のため議会事務局と県連の双方に同じものをお送りしています。

※参考 質問1(ご回答ずみ)
1 現在の知事特別秘書に対して、一般職職員の給料表の上限を超える額の給料月額が支給される点について、条例違反の違法な支給であるとお考えですか。条例を制定された議会の一員としてのご意見をお聞かせください。

2018年5月24日
三宅勝久(ジャーナリスト)

東京都知事特別秘書(舛添時代)の給料・手当額開示求めた裁判が結審

 舛添要一前都知事時代の知事特別秘書2人の給料・手当額を開示するよう求めた行政訴訟の口頭弁論が22日、東京地裁であり、結審した。判決は7月18日午後1時15分、703号法廷。

 小池百合子都知事は、現特別秘書の2人の給与情報について、いったん「個人情報」だとして非開示にした後、筆者が裁判を起こし、それが広く報道されたとたん、「本人の意思」があったとして公表した。ところが、前任の特別秘書の給与情報についてはいまだに非開示を貫いている。前任者のものも開示せよというのが今回の裁判である。

 審理で明らかになったのは、現秘書2人の給与情報を開示した理由であるはずの「本人の意思」を裏づけるものがなんら存在しないという事実である。また「個人情報」だとして開示を拒んでいる前秘書の給与情報についても、本人の意思を確認する作業をやっていないことが明らかになった。

 これらの事実からわかったのは、大手メディアで報道がなされたときだけ開示してみせて、それがなければほおかむりをするという小池都知事流の「情報公開」のやり方である。行政を預かる公人としての責任よりも自身の評判・人気が大事ということだろう。自分ファーストである。
 
 公文書の管理と情報開示は民主主義の根幹だが、瀬畑源・長野県立短期大学准教授の著書『公文書問題 日本の「闇」の核心』(集英社新書)などによれば、公文書管理と情報公開分野においては日本は後進国であることがよくわかる。東京都はその遅れた日本のなかでも、さらに遅れた地帯ではないだろうか。