区長日程表・都内特別区調査3/江戸川は毎日廃棄、渋谷・品川・目黒・板橋・中央・大田は1年以上保存

 杉並区の区長日程表が毎日廃棄されている問題で、22特別区の状況について引き続き報告する。31日までに、江戸川、品川、目黒、板橋、中央・太田・足立区からそれぞれ回答があった。このうち、毎日廃棄すると回答したのは江戸川のみで、あとは足立を除いて少なくとも1年間データを保管する旨回答した。足立区は保管期間は明答しなかったが、クラウド(外部のコンピュータ内にデータを保存する技術)で管理しており、基本的に廃棄はしないと理解できる解答だった。

・渋谷区 データをおおむね1年保存。規程はとくになし。
 
・品川区 文書取扱規程に基づき1年間保管。

・目黒 目黒区文書管理規程に基づき1年保存
  
・江戸川 毎日廃棄。特に規程なし

・板橋 板橋区文書管理規程に基づき、紙ベースの文書は案件終了後に随時廃棄、電磁的記録ファイルは1年間保存ののち廃棄。

・中央区 文書管理規程にもとづき随時廃棄。秘書室で日程を年度単位で管理、1年保存

・ 大田区 使用後随時廃棄。電子データは大田区文書取扱規定(平成10年3月31日訓令甲第5号)等に基づき1年保管。

・ 足立 マイクロソフトのクラウドサービスOffice365によって管理、運用している。スケジュールを必要に応じて紙に出力している。紙に出力したものは、適宜廃棄している。入力データについては、現クラウドサービスから変更等がなければ廃棄せず、根拠規程は定めていない。

埼玉県「知事特別秘書」の違法支給を追及する企画ブログ開設しました

 埼玉県「知事特別秘書」に条例に違反した違法な給料の支給が長年なされていると見られる問題で、この件に特化したブログを新設しました。先日提訴した情報公開裁判の状況など最新情報を掲載していきます。当ブログとあわせてごらんください。

 〈埼玉県「知事特別秘書」の違法支給を追及する企画〉 

杉並区に文書管理条例を

 田中良杉並区政の問題はあまたあるが、なかでも深刻なのは公文書のずさんな管理である。区長予定表、議長日程表を「毎日廃棄」するという信じがたい暴挙が、繰り返し忠告をしているにもかかわらず現在も続けられているという問題だ。

 文書管理規程では、公文書は「随時廃棄文書」をのぞき、すべて1年から長期(永年)の保存期間をさだめて保管しなければならない。その、例外的に保管しなくてもよ随時廃棄文書の意味について、文書事務の手引きではこう解釈している。

 文書管理をしなくてもよい、随時廃棄してよい公文書とは4種類。

1 他機関からの軽易な通知文で、一定の期間を過ぎれば不要となる文書
2 正式文書の写し等で保管する必要のないもの
3 礼状、挨拶状等
4 図書や物品のあっせん通知

 常識で考えれば、ここに「区長予定表」や「議長日程表」が含まれる余地はいっさいない。ところが杉並区では、強引にこれらの重要公文書を「随時廃棄文書」に指定し、よって「毎日廃棄」ができることにしてしまったのだ。23区のなかでも異例の扱いである。知られたくない活動を市民の目から隠そうとしているのではなかと疑われる。

 また文書管理と表裏一体の問題である情報公開制度の運用もでたらめである。かろうじて情報公開請求で確保した区長予定表のうち、手書きのメモ部分について「情報公開条例の対象ではない」などと独自の解釈をして、黒塗りならぬ白く塗りつぶして「開示」してきたのだ。改ざんというほかない。

 区民や市民に説明責任を負う公務員が公文書を粗末に扱うということは重大な問題である。簡単に嘘をつくことができる。杉並区政の民主的な統制はきわめてあやうい状況にあるといわざるを得ない。

 あらゆる公務について公文書を作成し、保管し、改ざんを防止することを目的とした公文書管理条例の制定は喫緊の課題である。

区長日程表・都内特別区調査2/北は5年、世田谷・豊島は1年保存と判明

 杉並区の区長日程表が毎日廃棄されている問題で、22特別区の状況について引き続き報告する。25日、北区、世田谷区、豊島区から回答があった。内容は次のとおり。

○北区
 ・(区長)「週間予定表」「日単位の予定表」
 ・当該データについては、運用上、5年間保存としている。

○豊島区
 ・「区長予定表」
 ・電磁的記録として管理、保存年限は1年。
「豊島区文書取扱規程」
「豊島区文書保存規程」
「豊島区文書保存年限設定基準について(通知)」 

○世田谷区
・「区長週間日程表」
・保管期間は1年
「世田谷区文書取扱規程」
「世田谷区文書管理規程」

区長日程表・都内特別区調査/荒川は5年、江東は1年保存と判明

 杉並区の区長日程表が毎日廃棄されている問題で、22特別区の状況について調査をはじめたところ、さっそく荒川区と江東区から回答があった。

 荒川区は「行動予定表を作成、毎日廃棄しているが、エクセルのデータは5年間保存している」と回答、また江東区は「区長日程表は紙台帳とパソコン上のデータベースのものとがあり、紙台帳については、その日が過ぎれば不要となることからその都度、廃棄している。パソコンデータについては、次期スケジュールの参考になることもあるため、1年間は保管している」と回答した。

 中野区からも回答があったが、「『区長の日程』については、区のホームページの『区長の部屋』の中で、2007年度以降の内容を「区長の動き」として公表しており、毎月更新しています」というもので、質問の趣旨とことなる戸内容だったため、下記のとおりあらためて質問をした。

中野区御中
回答ありがとうございました。関連しておたずねします。
ホームページで公表しているもの以外に、区長の日程・予定に関する文書は作成していないのでしょうか。
作成している場合、その文書の名称・保管状況・根拠規程をお知らせください。

 他区からの回答も得られ次第報告したい。

自民党埼玉県議団に再度の質問

 埼玉県知事特別秘書に違法な給料・手当が払われている問題で、自民党埼玉県議団に送っていた質問の回答が、21日付で届いた。同県議団は2月定例議会で、「精査」したうえで返還請求すべきだとの附帯決議案を予算特別委員会に提案、採択された。質問はそれに関連して3点あった。

1違法性についてどう考えるか。

2自民県議のなかに知事特別秘書経験者がいるが、彼女に関する給与情報を開示するつもりはないのか。

3関連質問をした田村琢実議員は、筆者が書いた記事を引用した際に「私の嫌いな雑誌の『週刊金曜日」と発言した。適切だったか意見を求める。
(いずれも趣旨)

 自民党の回答はこうだ。

 「知事特別秘書の給与については、管理職手当分と勤勉手当分を含めて知事の定める額として支給しており、地方自治法204条の3項に定める給与条例主義に抵触する。条例に則った支給方法を精査するとともに、これまでの支給額についても精査の上、違法な支出については遡及できる範囲で返還請求を行うべきであると考える」

 附帯決議をそのまま引用して回答にかえたようだ。しかし、1に対する回答ではあっても、2、3の答えではない。これで答えたつもりなら、質疑能力の低下を懸念せざるを得ない。また、附帯決議を提案するくらいだから相当に調査をしたはずだが、じつは、自民党県連は本気で取り組んでいないのではないかとも疑いたくなる。

 再度質問をおこなうことにした。なお本稿執筆時点で下記の質問はまだ県連に送っておらず、案である。

埼玉県議会自由民主党議員団御中

 お返事ありがとうございました。
 当方の質問は下記のとおりでしたが、このうち「1」に対してはお答えいただきましたが、「2」ならびに「3」についてはお答えが頂戴できておりません。お手数ですが、あらためておたずねします。勝手ながら1週間以内の回答をお待ちしております。

2 柿沼トミ子議員は、過去に知事特別秘書をされた経験がおありですが、当時受け取った給料額と手当額を公開する予定はありますか。これらの支給のなかに、条例に反して違法なものがあったとお考えですか。また、違法なものがあれば返還する用意はありますか。

3 3月6日の予算特別委員会の質問のなかで田村議員は「私の嫌いな雑誌の『週刊金曜日』というところから(笑)、あの記事が出てまして…」と発言されています。どういう理由で、あえて「嫌い」という感情を表現されたのでしょうか。理由をお聞かせください。また委員会での発言として適切だったと思われますか。
草々

 なお、念のため議会事務局と県連の双方に同じものをお送りしています。

※参考 質問1(ご回答ずみ)
1 現在の知事特別秘書に対して、一般職職員の給料表の上限を超える額の給料月額が支給される点について、条例違反の違法な支給であるとお考えですか。条例を制定された議会の一員としてのご意見をお聞かせください。

2018年5月24日
三宅勝久(ジャーナリスト)

東京都知事特別秘書(舛添時代)の給料・手当額開示求めた裁判が結審

 舛添要一前都知事時代の知事特別秘書2人の給料・手当額を開示するよう求めた行政訴訟の口頭弁論が22日、東京地裁であり、結審した。判決は7月18日午後1時15分、703号法廷。

 小池百合子都知事は、現特別秘書の2人の給与情報について、いったん「個人情報」だとして非開示にした後、筆者が裁判を起こし、それが広く報道されたとたん、「本人の意思」があったとして公表した。ところが、前任の特別秘書の給与情報についてはいまだに非開示を貫いている。前任者のものも開示せよというのが今回の裁判である。

 審理で明らかになったのは、現秘書2人の給与情報を開示した理由であるはずの「本人の意思」を裏づけるものがなんら存在しないという事実である。また「個人情報」だとして開示を拒んでいる前秘書の給与情報についても、本人の意思を確認する作業をやっていないことが明らかになった。

 これらの事実からわかったのは、大手メディアで報道がなされたときだけ開示してみせて、それがなければほおかむりをするという小池都知事流の「情報公開」のやり方である。行政を預かる公人としての責任よりも自身の評判・人気が大事ということだろう。自分ファーストである。
 
 公文書の管理と情報開示は民主主義の根幹だが、瀬畑源・長野県立短期大学准教授の著書『公文書問題 日本の「闇」の核心』(集英社新書)などによれば、公文書管理と情報公開分野においては日本は後進国であることがよくわかる。東京都はその遅れた日本のなかでも、さらに遅れた地帯ではないだろうか。