杉並区公文書違法廃棄疑惑、問題指摘後も「毎日廃棄」やめず

 杉並区の公文書であり、保管年限を設定したうえで管理することが区文書管理規程によって義務づけられている区長の予定表をめぐり、この予定表の保管年限が定められていないだけでなく、それを奇貨として「即時廃棄できる」とばかりに毎日廃棄している問題で、所管する秘書課は、文書管理の不備を指摘された後も「毎日廃棄」の方針を撤回していないことがわかった。

 区長予定表の廃棄を防ぐため、筆者は3月14日以後、ほぼ毎日、情報公開請求を行ってきた。毎日請求するのは手間がかかり、役所側の事務作業も大変なので、「廃棄しないことが確認できれば一定期間まとめて請求したい」と情報公開室や秘書課に相談していた。しかし、秘書課は4日、「即断できないので、従来どおり毎日請求してもらうしかない」と回答した。つまり、開示請求がないと「毎日廃棄」する方針を、同日現在時点で撤回していない。


(写真説明 あらたに開示された区長の予定表 2018年3月20日秘書課作成)

 即日廃棄という管理区分は規程にはない。最低1年保存である。もっとも、例外的に「即日廃棄」という管理方針を内部で決めている可能性も否定できないので、最新の予定表とあわせて、「区長予定表の文書管理について定めたすべての文書(メモ、申し送り等を含む)」という請求を行った。

 一方、議長の日程表についても、文書管理規程に基づく管理がなされておらず、分類していないことを口実として「毎日廃棄」事実が判明した。これについても区長予定表と同様に、当面は連日開示請求を行うほかない。4月3日、4日と開示請求を行った。また「議長日程表の文書管理について定めたすべての文書(メモ、申し送り等を含む)」という請求も行った。

 ほかにも、適正に管理していない文書が存在する可能性がある。各開示請求の結果が分かり次第報告したい。

杉並区秘書課、文書管理規程に違反して公文書廃棄か

 区長の日程表を毎日廃棄している――3月6日の予算特別委員会での秘書課長の答弁(山田耕平委員の質問。インターネットに公開されている録画で確認できる)に驚いた区民は少なくないはずだ。
 
 筆者もこの答弁に強い違和感を覚えた。公文書を適切に管理するのは区長をはじめとする公務員の義務である。そのための要領も明文化されているはずだ。なぜ毎日廃棄するなどということが可能なのか。
 
 取り急ぎ情報公開請求を行った。というのは、情報公開請求によって当面廃棄作業にブレーキをかけることができるからだ。毎日廃棄ということは、毎日情報公開請求をする必要があった。捨てないことが確認できれば一定期間時間をあけて請求することも可能だが――と情報公開室を通じて所管課(秘書課)に伝えたが、保管するとの回答がなかったのでしばらく「毎日請求」をつづけることになった。

 結果、一部の「予定表」が開示された。最初に行った開示請求は3月14日だったが、その時点で3月13日以前のものがすでに廃棄されていたことが確認できた。

 いったいなぜ、毎日廃棄などということが可能なのか。秘書課職員にただしたところ、おそるべき事実が判明した。文書管理規程では、すべての「文書等」は保存年限を定めて保存しなければならない。もちろん、区長予定表は「文書等」に含まれる。そして規程では、1年保存から長期保存まで5段階の保存期限に分類している。ところが、このどれにも「予定表」は入っていないというのだ。未分類のまま放置していたのだ。そして未分類であることをいいことに、毎日捨てることが可能だという独自の解釈をしているようなのだ。

★文書管理規程(PDF 3Mバイト)

 文書管理義務を意図的に怠り、破棄した疑いがある。

 なお議長の予定表(日程表)も似た扱いがされている疑いがでてきた。これについては取材中である。