「高円寺小中一貫校工事」遅れは多数の設計修正が原因か

 高円寺小中一貫工校舎の工事が当初の予定より4ヶ月程度遅れ、開校時期を1年先の2012年4月に変更、その遅れの原因を杉並区(および区教育委員会)や受注業者(白石建設JV)が「住民の妨害」だと主張している問題で、区が東京都に対して建築確認申請を出した2016年11月から翌2017年3月末の間に多数の設計変更がなされている事実が、情報公開請求で開示された設計図面から明らかになった。

 建築基準法では確認申請があってから35日以内に許可を出さなければならない。それができない場合は通告する規定になっている。杉並区の確認申請があったのが11月上旬で、都は同月25日、修正をしないと許可がだせないとの通告を行った。同時に多数にわたる疑問を指摘した。この指摘を受けて区側は、設計者の教育施設研究所とともに設計図の修正作業をおこなったとみられる。

 今回開示されたのは平面図や立体図など基本的な図面18種類。最終的に「合格」となった図面のほか、ボツになった図面が68枚もあることがわかった。多い図面で5-6回の修正を行っている。

 各図面に作成された日時は記録されていないため修正の時期や経緯は不明だが、区営繕課によれば、区から都に修正図面を提出した最後の時期は2016年3月末で、建築確認がおりたのは4月半ばだった。区や白石建設JVは、2016年12月から翌年4月ごろにかけての住民のおだやかな抗議活動によって「工事妨害」がなされ、工期の大幅な遅れをもたらしたと強弁している。しかし、住民の「妨害」があったという時期には、まさに設計の修正作業に追われていたわけだ。工事の遅れの主因が設計の修正作業にあることにもはや疑いをはさむ余地はない。

★多数の修正がなされた図面1(重いのでご注意ください。PDF,約40Mバイト)
★同2(同)

情報公開コピー代1枚60円を取る福岡高裁、全国最高額か/福岡県弁護士会協同組合も利権にあやかる

 公的機関に対する情報公開制度はかなり市民の間に定着してきた感があるが、なおも聖域に近い状態にありつづけているのが裁判所だ。裁判所に対する情報公開請求は、法律ではなく要綱によってきめられている。

http://www.courts.go.jp/about/siryo/johokokai01/index.html
 裁判所以外の役所に対する情報公開については、裁判や不服審査で争うことができるが、裁判所の場合は「最高裁に苦情を申し立てる」手段しかない。つまり、第三者の目で検証するすべがないのである。

 はっきりいって欠陥制度だ。結果、情報公開が進まず、腐敗の進行が深刻になっている恐れがある。

 さて、情報公開分野ではたち遅れている裁判所村のなかで、さらに後進性がきわだっている場所をこのたびみつけた。福岡高裁(小林昭彦長官)である。ある文書を開示請求し、一部開示決定通知がとどいたのでコピーを送ってもらおうと添付された案内文をみておどろいた。じつに1枚60円もかかるというのである。福岡県弁護士協同組合なる業者に謄写を委託しなければならず、その費用が1枚60円なのだ。

 最高裁事務総長(戸倉三郎)名の情報公開要綱事務取扱細目をみると、コピーの方法として、

1裁判所にあるコピー機の利用(自分でやる)
2カメラをもちこんで複写する
3裁判所が指定する謄写業者に謄写を委託する

 という方法が定められている。

福岡高裁の場合、3の指定業者が福岡県弁護士会協同組合であり、そこで請求される費用が1枚60円ということらしい。自分でコピーする場合の料金も、福岡高裁は1枚20円ということであった。東京地裁・高裁は10円である。

 最近まで東京都が1枚40円という高額のコピー代をとっていて顰蹙をかっていたが、これは小池知事になって1枚10円になった。60円というのは全国最高額ではないだろうか。

 裁判所の情報公開要綱は、情報公開法にじゅんじて作られたとのことだが、その情報公開法16条は費用についてこう定めている。

(情報公開法)
第十六条  開示請求をする者又は行政文書の開示を受ける者は、政令で定めるところにより、それぞれ、実費の範囲内において政令で定める額の開示請求に係る手数料又は開示の実施に係る手数料を納めなければならない。

2  前項の手数料の額を定めるに当たっては、できる限り利用しやすい額とするよう配慮しなければならない。

3  行政機関の長は、経済的困難その他特別の理由があると認めるときは、政令で定めるところにより、第一項の手数料を減額し、又は免除することができる。

 1枚60円が「できる限り利用しやすい額とするよう配慮」した結果とはとても思えない。また裁判所の要綱・細目には、開示手数料の免除規定もない。

 ともあれ、全国の裁判所の情報公開のコピー代を調べる必要がありそうだ。追って報告したい。

記事掲載のお知らせ<自殺相次ぐ兵庫県警機動隊の陰険体質――「精神ボロボロ」の新人隊員を怒涛の「指導」攻撃で追い詰める>

 マイニュースジャパンに記事を書きましたのでご案内します。

<自殺相次ぐ兵庫県警機動隊の陰険体質――「精神ボロボロ」の新人隊員を怒涛の「指導」攻撃で追い詰める>

 2015年9月から10月にかけて、兵庫県警機動隊の寮で20代の新人隊員が相次いで2人自殺する事件がおきた。どちらも、生前の証言や遺書の記載などから、いじめやパワハラが疑われた。しかし県警監察室は、あくまで「指導」の範疇だとして、「いじめ」を否定、警察側に責任はなく本人の問題だ、と結論づけた。納得できない遺族は、公務災害の申請や提訴という形で真相究明に動きはじめた。それぞれの事件を遺族の証言を中心に報告する。まずは、「先輩の嫌がらせや、上司からの嘘つき呼ばわりには精神的に限界です」と書き残し、2015年9月28日夜に自殺をはかり、23歳の若さで亡くなった山本翔さんの事件から。自殺に追い詰められた背景には何があるのか、どうすれば防ぐことができたのか――。
【Digest】
◇ 病院への緊急避難を責められた末の自殺
◇ 上司の命令で病院から引き返す
◇「耐えられん。死にたい」
◇ 怒涛の「報告」要求
◇「指導」に疲れ果てた「有給休暇」
◇ 空白の40分
◇「機動隊はポンコツ」のうわさ
◇「県警に責任なし」と監察官の結論

http://www.mynewsjapan.com/reports/2375