情報公開コピー代1枚60円を取る福岡高裁、全国最高額か/福岡県弁護士会協同組合も利権にあやかる

 公的機関に対する情報公開制度はかなり市民の間に定着してきた感があるが、なおも聖域に近い状態にありつづけているのが裁判所だ。裁判所に対する情報公開請求は、法律ではなく要綱によってきめられている。

http://www.courts.go.jp/about/siryo/johokokai01/index.html
 裁判所以外の役所に対する情報公開については、裁判や不服審査で争うことができるが、裁判所の場合は「最高裁に苦情を申し立てる」手段しかない。つまり、第三者の目で検証するすべがないのである。

 はっきりいって欠陥制度だ。結果、情報公開が進まず、腐敗の進行が深刻になっている恐れがある。

 さて、情報公開分野ではたち遅れている裁判所村のなかで、さらに後進性がきわだっている場所をこのたびみつけた。福岡高裁(小林昭彦長官)である。ある文書を開示請求し、一部開示決定通知がとどいたのでコピーを送ってもらおうと添付された案内文をみておどろいた。じつに1枚60円もかかるというのである。福岡県弁護士協同組合なる業者に謄写を委託しなければならず、その費用が1枚60円なのだ。

 最高裁事務総長(戸倉三郎)名の情報公開要綱事務取扱細目をみると、コピーの方法として、

1裁判所にあるコピー機の利用(自分でやる)
2カメラをもちこんで複写する
3裁判所が指定する謄写業者に謄写を委託する

 という方法が定められている。

福岡高裁の場合、3の指定業者が福岡県弁護士会協同組合であり、そこで請求される費用が1枚60円ということらしい。自分でコピーする場合の料金も、福岡高裁は1枚20円ということであった。東京地裁・高裁は10円である。

 最近まで東京都が1枚40円という高額のコピー代をとっていて顰蹙をかっていたが、これは小池知事になって1枚10円になった。60円というのは全国最高額ではないだろうか。

 裁判所の情報公開要綱は、情報公開法にじゅんじて作られたとのことだが、その情報公開法16条は費用についてこう定めている。

(情報公開法)
第十六条  開示請求をする者又は行政文書の開示を受ける者は、政令で定めるところにより、それぞれ、実費の範囲内において政令で定める額の開示請求に係る手数料又は開示の実施に係る手数料を納めなければならない。

2  前項の手数料の額を定めるに当たっては、できる限り利用しやすい額とするよう配慮しなければならない。

3  行政機関の長は、経済的困難その他特別の理由があると認めるときは、政令で定めるところにより、第一項の手数料を減額し、又は免除することができる。

 1枚60円が「できる限り利用しやすい額とするよう配慮」した結果とはとても思えない。また裁判所の要綱・細目には、開示手数料の免除規定もない。

 ともあれ、全国の裁判所の情報公開のコピー代を調べる必要がありそうだ。追って報告したい。