日本の「マリンチェ」としての小池百合子

 小池百合子都知事が「希望の党」なる政党の代表となり、衆院選の多数議席獲得をねらって動き出した。記者会見で口にしたのは「日本をリセットする」というあいまいなことばだった。
 
 彼女のいう「リセット」とはなにか。日本会議ときわめて近い関係にあることを考えれば想像にかたくない。安倍晋三が失敗した(といってよいだろう)憲法破壊工作を、自分が総理大臣になってやりなおそうということであろう。

 憲法破壊とは、日本を米国の戦争奴隷にする作業にほかならない。「愛国」を利用して憲法を壊し、「売国」を実現する。それが小池の考えのようにみえる。右翼とか愛国を名乗るひとたちは、本当はこうした屈辱的な状況に強く抵抗するものだと思うのだが、この国ではなぜか米国の属国化、植民地化に協力している人たちが、往々にして「愛国」や「右翼」の看板を掲げていて、社会もそれを受け入れている。奇妙というほかない。

 韓国や北朝鮮、中国を毛嫌いする行動がはやっているが、あるいはこの「愛国」と「植民地化」を同居させることによる精神の不安定さの現れなのかもしれない。

 歴然としているのは、中国や北朝鮮はれっきとした独立国であり、韓国と日本は米軍基地を内部に抱えた米国の属国だという事実である。そして韓国の多くの人たちはその事実を正確に認識し、独立すべく抗っているのに対して、日本は、沖縄などごく一部をのぞけば、独立国だと勘違いしている。米軍機がきままに飛び回る状態が「あたりまえ」だと思うくらいに麻痺している。

 いまから約500年前、現在大地震にみまわれているメキシコにエルナン=コルテスらスペイン人征服者がやってきたとき、スペイン語を習得し、通訳としてアステカ王国征服に多大な協力をした女性がいたと伝えられる。マリンチェ(La Malinche)というこの女性の名は、祖国の破壊に手をかした裏切り者の代名詞としてしばしば使われる。

 小池百合子の姿はこのマリンチェとかさなる。違いがあるとすれば、マリンチェの「裏切り」が、スペイン人征服者に捕らえられて奴隷となったことを端緒としているのに対して、小池は自ら進んで奴隷になろうとし、それを自覚するどころか、ふるさと尼崎の言葉を完全に捨て去り、得意のカタカナ英語(イングランド語)をやたらと使って宗主国米国の「優秀な奴隷」であることを「日本土民」らに自慢している点である。