小池都知事「特別秘書」情報公開求めて提訴へ

 みなさんこんにちは。
 東京では不安定な天気がつづいています。いかがお過ごしでしょうか。
 さて、情報公開の推進を掲げている小池百合子東京都知事の「特別秘書」2人の給与額が「個人情報」を理由に隠されている問題で、ちかく裁判を起こします。訴状案ができたので掲載します。ご意見、ご支援よろしくお願いいたします。印紙代などの費用がかかりますのでカンパも大歓迎です。

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訴    状(案)

情報公開一部開示決定処分取消請求事件

 東京地方裁判所御中

2017年8月 日

            原 告 三 宅 勝 久
      東京都杉並区
            被 告 東 京 都
             東京都新宿区西新宿2丁目8番1号
            上記代表者兼処分庁 東京都知事小池百合子

訴訟物の価格 算定不能
貼用印紙代 1万3000円
予納郵券代   6000円

請求の趣旨

1 被告は原告に対し、処分庁が2017年7月20日付で行った職員別給与簿(2017年分)の公文書一部開示決定中、別紙記載の情報を非開示とした処分を取り消す。
2 訴訟費用は被告の負担とする。
 との判決を求める。

請求の理由

第1 事実経過
原告は2017年7月6日、処分庁に対して、

 ①知事特別秘書に対する給与・報酬・手当・費用弁償の支給状況がわかる文書
 ②知事特別秘書の勤務状況がわかる文書(出勤先および出勤日、勤務時間がわかるもの、および勤怠管理の有無がわかるものを含む)
 ③知事特別秘書の勤務予定がわかる文書
ただし、2017年6月分

 という内容で公文書開示請求を行った(甲1)。

 これに対し処分庁は、同年7月20日、①の請求内容に対して、職員別給与簿(2017年分、1月―7月分まで記載ずみ)2通の公文書を特定し、一部開示の処分を行った(甲2)。また②および③の請求に対しては、不存在を理由に同日付で非開示決定処分を行った(甲3)。なお、被告が原告に説明したところによれば、請求件数は1件であるが処分は2件だとのことである。しかしながらこの説明は被告の誤りである。請求が1件なのだから処分件数もこれに対応して1件であり、事務処理の便宜上通知を2回にわけて行ったと解すべきである。

第2 非開示処分の違法性について
 一部開示を行った2通の文書における非開示情報のなかには、次の各情報が含まれている(以下「本件各情報」という)。

○給料情報
 ・発令年月日
 ・給料表
 ・給料表月額
○ 所属コード
(甲4、5)
○ 氏名(宮地美陽子氏の本名)
(甲5)

 これらを非開示とした理由について、処分庁は次のとおり説明している。

〈職員番号、氏名、生年月日、住所及び給与に関する情報は、個人に関する情報で特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することにより、特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)又は特定の個人を識別することはできないが、公にすることにより、なお個人の権利利益を害するおそれがあるものであることから、東京都情報公開条例第7条第2号に該当し、既に公になっている情報を除き、非開示とする。〉(甲2)

 しかし、本件各情報を非開示とした処分は、以下の理由から違法である。
1 給料情報
 知事特別秘書は、地方公務員法3条に基づき都条例で定めた特別職であり、その任命、給料表の選択および給与額の決定は、知事に一任されている。その氏名と略歴も知事記者会見の場で公表されている。また、特別秘書は運転手がついた専用の公用車を持っており、さらに勤怠管理も行われていない。
 専用の公用車を持ち、勤怠管理もなく、特別職で、かつ常勤職員の給与や手当を支給されるという待遇の職員は、都職員のなかでも多くはない。選挙や議決によって選ばれ、給与額も条例で定められている知事、副知事、教育長、議長、常勤監査委員に類する。一般の職員とはあきらかに異質の職であり、少なくとも課長補佐程度の管理職と等しい待遇と地位にあることは明白である。よってその給与表および給料表月額、および発令日は公開されるのが当然であるし、これらを公開しても失われる利益はない。むしろ公開しないことによって都民の利益を損なう恐れは高い。密室において知事の独断で給料額を決めることになり、勤務実態や職責の重さにふさわしくない違法な公金支出を許すことにつながる。
 大阪市や横浜市、名古屋市の例をみれば、市長特別秘書の給与額は条例で定められている(甲6~9)。この事実からも、給与情報を公開しても秘書本人が失う利益のないことは明白である。

2所属コード
 所属コードについては、特別秘書が秘書課に所属していることは公然の事実であるから、公開によって失われる利益はない。

3 宮地美陽子氏の氏名
 宮地特別秘書の氏名についてはすべて非開示にされているが(甲2)、その理由は、被告職員が原告に説明したところによると、知事が公表した「宮地美陽子」という氏名は婚姻前の氏名であり、現在は本名が異なっているためだとのことである。そうであれば、少なくとも名前の部分(美陽子)を非開示にする理由はない。

第3 結論
 以上のとおり、いずれの本件各情報を開示しても個人の権利利益を害するおそれはなく、東京都情報公開条例第7条第2号に定める非開示情報にあたらない。よって、原告は被告に対し、東京都情報公開条例による情報開示請求権にもとづき、本件各情報にかかる処分の取り消しを求める。

証拠方法
 甲1号証    行政文書開示請求書
 甲2号証    一部開示決定通知書
 甲3号証    非開示決定通知書
 甲4号証    職員別給与簿(野田数)
 甲5号証    職員別給与簿(宮地美陽子)
 甲6号証    さいたま市特別職の職員で常勤のものの給与に関する条例
 甲7号証    大阪市特別職の職員の給与に関する条例
 甲8号証    横浜市常勤特別職職員の給料及び手当に関する条例
 甲9号証    名古屋市特別職の秘書の職の指定等に関する条例

以上
別紙
1 給料情報
 ・発令年月日
 ・給料表
 ・給料表月額
2 所属コード
3 氏名(宮地美陽子氏の本名)