自公頼みの田中良杉並区政、安倍政権崩壊とともに失速のおそれ

 昨年7月の都知事選に自公推薦で立候補した増田寛也元総務大臣に対して、杉並区の田中区長は、立候補中は応援演説をやり、落選したとみるや、杉並区にあらたな顧問職をつくって採用した。勤怠管理なし、月に2日出勤するだけで月額35万円という待遇は、ほとんど税金をプレゼントしているのとかわらない。税金を盗んで友だちにあげる。そうすれば自分は得をすると考えてのことだろう。

 露骨な公私混同行政。「リョウ友」区政である。

 この「リョウ友」人事の違法性を問う住民訴訟の口頭弁論が、7月20日10時30分から東京地裁703号法廷で開かれる。被告杉並区長側は、弁論に先立って興味深い事実を明らかにした。

 増田氏の採用経緯について求釈明したところ、非常勤顧問職を新設するための規則改定作業より前に、田中区長自身が「打診」をして了解を得ていたと回答してきたのだ。打診をして承諾を得たというくらいだから、当然勤務や待遇条件を提示したとおもわれる。

 区長はいったいどんな条件を提示したのか、増田氏はどういう条件で受け入れたのか。今後法廷で解明を求めていくことになる。

 情報公開などで明らかになった文書のなかに、非常勤顧問職の勤務は「週3日程度」と明記したものがある。日額の上限3万円×12日=36万円で、条例で定めた月額の上限35万円にしたむね説明している。

 ところが、じっさいには月12日どころか、2日しか出勤しないという有様だ。「週3日程度」の文書の記載と矛盾する。

 この点について区長は裁判のなかで、「便宜上」計算してみただけだなどと意味不明のことを言っている。しかし、これは詭弁だと筆者は推測する。月2日しか出勤しない非常勤職員に月額35万円を払えば違法性が生じるとの認識があった。だからこそこの文書をつくったのだろうと考えている。

 区長は最初から「2日で35万円」の超好条件を自分で勝手に決めて増田氏に伝え、そのあとでつじつまあわせに「12日で35万円」の文書をつくって適法を装い、手続きを進めた。真相はそんなところではないだか。

 増田氏が懸命に売り込んでいるのは「ウソノミクス」「アホノミクス」の異名をとる欺瞞だらけのアベノミクスの柱のひとつ「地方創生」である。少子高齢化の危機にあると訴えて、その対策を急げなどといっているようだが、じつは箱物をつくりまくっているだけのようにみえる。

 都議会議員選挙での自民大敗を転機に、安倍政権の支持率は急下降をたどっている。安倍政権が崩壊すれば、それに頼っていた田中”法令軽視”区政もまた失速するおそれがある。