東京都知事「特別秘書」をめぐる疑問2

 小池百合子東京都知事が、都民ファーストの会代表の野田数氏ら2人を「特別秘書」に任用、給料を支給しながらもその額を明らかにしていない問題で、筆者はきょう、法令の解釈について総務省に問い合わせた。

 地方公務員法3条4項は、条例によって特別職の秘書を置くことができると定めているが、常勤か非常勤かについては明記していない。たとえば、同条3項には、地方公共団体は条例で特別職の顧問を設置できるとあるが、こちらは非常勤職員と明記している。しかし、秘書の場合、いったい常勤か非常勤か、どちらでもよいのか、はっきりしない。

 この点について総務省公務員課に尋ねた。

 「地方公務員法3条の4項にある首長の秘書というのは、常勤ですか非常勤ですか、それともどちらでもいいということですか」

 いったん電話は切れ、小一時間のちに回答があった。

 「逐条解説によれば、3条4項の秘書は、自由任用職というものです。だから非常勤でも常勤でもない、となると思う」

 やはり納得がいかない。「自由任用職」なる職種は地方自治法にない。「自由任用」というのは、おそらく任用のあり方であって、職員の身分はやはり「常勤」か「非常勤」にわかれるのではないか。というのも、生活給の趣旨を含む給料か、あるいはそうでない報酬か、対価の支給の仕方を判断するうえで欠かせない定義だからだ。

「常勤でも非常勤でもないということになると、給料か報酬か、いったいどういうふうに払うのかがよくわからないということになりませんか。給料なら地方自治法204条、非常勤の報酬なら203条の2、議員報酬なら203条。どちらでもないということなら、いったい何を根拠に対価を払うことになるのか・・・」

 筆者がそう質問すると、またしばらく待たされ、自治法担当の部署からこんな回答がきた。

「常勤と同等の働き方であれば204条の給料、臨時的ならば203条の2の報酬ですね。常勤でない限り給料は払えない」

「逆からみれば、常勤的な働きかたをしていないのに給料を払っているとすれば、違法な公金支給という恐れもある。そういうことですね」

「そうですね」と職員は答えた。

 常勤でない職員に204条で定める給料を払ってはいけない。つまり小池知事の特別秘書に払っているのは給料だ。だから、やはり常勤として採用したということではないか。

 常勤だとすると、当然に職務専念義務が生じる。特別職として地方公務員法の縛りを受けないとしても、常勤職員として給料を払う以上、職務に専念するのは当然だ。

 都の特別秘書がはたしてどのような働きかたをしているか、現在情報公開請求をおこなったところだが、結果が楽しみである。
 
 特別職でも、知事や副知事、教育長、行政委員というのは、選挙や議会の同意を必要とする。職務も法律・条令でこまかくきまっている。そしてその給料や報酬の額も条例で定められている。

 ところが、くだんの特別秘書というのは、選挙はもちろんのこと、議会の同意もなしに知事の独断で採用できる。しかも東京都の場合、給与表にもとづいて払っているとしながら、額については「個人情報」だから明かせないという。

 違法性をはらんでいる疑いがぷんぷんする。