杉並区官製記者クラブ「記者懇談会」について情報公開請求

 田中良杉並区長が「記者懇談会」名目で特定のメディア記者だけを対象にした情報提供を行い、対外的にはあたかも報道記者全般に開かれた「定例記者会見」であるかのように誤解させている問題で、筆者は1日、区長宛に関連文書の情報公開請求を行った。請求内容は以下のとおり。

 〈「記者会見」ならびに「記者懇談会」に関するすべての文書。現存するもの。ただしホームページ等で公表しているものをのぞく。
 開催予定の案内状況、「記者懇談会」の趣旨、提供資料、記録、参加した職員の状況があわかるものを含む。記者懇談会の設立趣旨として大手6紙(注・朝日、毎日、読売、産経、日経、東京)とNHKの記者のみを対象としたものである旨がわかる文書を含む〉

 請求にあたって広報課員と調整の話をしたが、2013年5月に「記者懇談会」をはじめた理由について、筆者の質問に対しておよそこう説明した。

〈それまで年に1回定例会見をやってきたが、もっと区から情報発信をしたいと考えた。杉並担当記者をおいている新聞・放送局に案内した。起案文書はあるが、そこには「6紙とNHKだけしか参加できない」とは書いていない〉

 厳しい質問をされるのを恐れて、「記者懇談会」であることを口実に筆者を意図的に排除した疑いも否定できなくなってきた。 


(写真説明)大手6紙=朝日、毎日、読売、産経、日経、東京とNHKのみが対象であるとして、筆者が参加を拒まれた「記者懇談会」の案内資料

 これまでの経緯――
 
 筆者はさる22日、同日午後3時すぎから「区長定例記者会見」が開かれるとの情報を得て、広報課に電話をかけ、取材記者としての参加を求めた。しかし対応した職員は「記者会見ではない。クローズド(参加者限定の)記者懇談会である」として参加できないむね回答した。またこの記者懇談会は記者クラブなどメディア側の主催によるものではなく、杉並区が主催したもので、参加可能なメディア(6紙とNHK)も杉並区が選んだものであることを明らかにした。

 「記者懇談会」であって「記者会見ではない」と説明した広報課だが、よく23日の東京新聞には「区長定例記者会見」と表現されていた。これについて広報課員に「誤りではないか」とただしたところ、同課員は「誤りではない。記者会見の部分もある」などと釈明した。そうすると筆者が取材できなかった理由がなくなるのだが、同課は「報道機関だけを対象としている」などとよくわからない説明に終始した。

 御用記者育成に励む田中区長/杉並版「記者クラブ」めぐり広報課をただす