速報:白石建設らJVが住民説明会参加者を隠し撮り

 杉並区立高円寺小中一貫校校舎建設(総工費約80億円)をめぐり、その目的や工法、計画の進め方などに数々の疑問が浮上、多くの区民が計画の見直しと説明を求めている件で、また重大な問題が発覚した。昨年12月に杉並区が主催した住民向けの工事説明会で、事業者として説明するために出席した白石建設らJVが、住民の顔や容姿をビデオカメラで隠しどりしていた事実が、同社らが住民に対して起こした妨害禁止の仮処分申し立ての内容からわかった。

 自治体主催の住民説明会で、参加者の顔・姿を工事受注業者が隠し撮りしていたというのは前代未聞の重大な人権侵害だ。白石建設ら事業者だけでなく、杉並区に対する責任追及の声があがるのは必至だ。

 仮処分申し立ては4月27日付で、白石建設らは「住民の妨害によって損害をこうむっている」と主張。その証拠として平和的に抗議する住民らの容姿を隠しどりした画像を多数添付している。画質や、画角が同じものが連続していることから、ビデオカメラの映像から静止画を抽出したとみられる。

 もっとも古い画像は12月17日の説明会(杉並区主催)で撮られたもので、席につく住民らを向かい側の後方から隠し撮りして、「近隣説明会妨害活動の為、最前列を確保した」などといった強弁的な説明をつけて裁判所に提出している。

 白石建設らJVが工事を落札して受注したのは昨年11月。説明会のあった12月はまだ工事に着手していない。参加者によれば、会場では、杉並区・区教委や事業者の説明不足に対する口頭での抗議こそあったものの、白石建設から「妨害」といわれるような事実はなかった。

 白石建設らが準備工事(高円寺中)に着手したのは説明会があった後の今年1月末。「区に説明を求めているので待ってほしい」と住民が同社社員らに話しかけている様子を筆者は取材していたが、同社幹部(青木氏)は「肖像権の侵害だ」と気色ばんでカメラをわしづかみにした。筆者は正当な取材活動であることを告げ、カメラをつかんだことについて抗議し、謝罪を求めた。青木氏は口頭で謝罪した。
 
 筆者は、青木氏や現場にいた関係者らが公共工事受注業者であることから、容貌がわかる写真を本ブログ記事に掲載した。


(今年1月30日撮影。右が白石建設の青木氏。この直後にカメラをわしづかみにした)

 この1月末の作業開始以後、住民らは連日現場で強引な工事着工をしないように抗議の声をあげてきた。

 これらの平和的な抗議が「妨害」にあたるからやめよというのが仮処分申し立てにおける同社らの主張だ。しかし、工事着手の1ヶ月以上も前の説明会の時点から、ひそかなかたちで、いちじるしい肖像権の侵害をしながら「証拠集め」をしていたわけで、本当に「妨害」が理由なのかは疑問がある。工事に強い反対の声があがっていることへの「対策」として、白石建設らが入念に”作戦”を練り、「妨害する住民」という絵をつくった、つまり罠をしかけた疑いはぬぐいきれない。

 すくなくとも住民説明会での隠し撮りは反社会的というほかない。 

 白石建設らは、杉並区の防犯カメラ条例に違反し、届け出手続きをしないまま高円寺中校内にカメラを設置、公道を往来する不特定多数の市民を撮影していた(現在は撤去)。

 
 

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