「ノームチョムスキーが語る北朝鮮とイラン」

 真のジャーナリズムを追求する米国の独立系テレビメディア「デモクラシーナウ」に、著名な言語学者・ノーム=チョムスキー氏の北朝鮮問題に関するインタビューが掲載(放映)されています。抄訳してご紹介します(一部意訳、または省略しています)。

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「チョムスキーが語る北朝鮮とイラン―史実をみれば米国は外交よりも暴力を望んでいる」

2017年4月26日

Chomsky on North Korea & Iran: Historical Record Shows U.S. Favors Violence Over Diplomacy
StoryApril 26, 2017
https://www.democracynow.org/2017/4/26/

 先月(3月)1ヶ月にわたり、米国トランプ政権は、北朝鮮とイランとの緊張関係を高めつづけた。
 マイク=ペンス副大統領は、先制軍事攻撃を含めたあらゆる手段を用意していると述べて北朝鮮に警告を発した。
 こうした紛争は完全な戦争に発展するのだろうか。
 デモクラシーナウのエイミー=グッドマンが、月曜日(4月24日)、マサチューセッツのファーストパリッシュ教会で、世界的に著名な言語学者で反体制の政治的発言を行っているノーム=チョムスキー教授にインタビューした。

エイミー: トランプ大統領は就任100日を迎えるにあたって、北朝鮮とイランに注目している。この時期における支持率が歴代大統領では過去最低だが、それゆえ外国に注目しようとしているようにみえる。ここ数週間で、MOAB爆弾(あらゆる爆弾の母)をアフガニスタンに投下し、シリア政府を爆撃し、さらに北朝鮮とイランに焦点を合わせている。国家安全保障担当のマックマクスター将軍は、北朝鮮との緊張関係は頂点に達したと述べた。米国の北朝鮮攻撃はあり得ると考えますか?

ノーム=チョムスキー:この政権は極端に予想困難である。トランプは5分前にやろうとしたことを忘れてしまうのかもしれない。だから、ちゃんとした予測をたてることはできない。しかし、米国の北朝鮮攻撃について、私はかなり疑っている。理由は単純だ。北朝鮮を攻撃すれば、それがどういうものであれ、たとえ核攻撃であったとしても、国境付近に位置する韓国最大の都市ソウルに対する大規模な砲撃を招くだろう。そして米軍部隊とともに壊滅させられるだろう。

 私は技術的な専門家ではないが、読んだり観察したりする限り、そうした反撃を防ぐ手段はない。

 さらに北朝鮮は、日本を含む付近の米軍基地――米兵がたくさんいる場所だが――に対して報復攻撃を行う可能性がある。そうすれば壊滅させられるだろう。

 いっぽう北朝鮮は崩壊するだろう。ほとんどの地域が破滅するだろう。しかしもし北朝鮮を攻撃すれば、まずまちがいなく彼らは反撃する。反撃は自動的になされるだろう。マックマクスターとマティスは、すくなくともこうした点を理解している。彼らがどれほどの影響力を持っているかは知らないが、攻撃がなされる可能性は低いと私は考える。

 本当の問題は、問題解決に向けた交渉の余地はないのかということである。

いくもの解決案がある。制裁と大規模なミサイル防衛システム。これは中国に対して大きな脅威になり緊張を高めてしまう。さまざまな形で軍事的圧力をかけるというのもある。じっさい空母カールビンソンを派遣した(ちがう方向へ向かっていたという問題は抜きにして)。

 こうした案とはべつに、どうやって問題を解決するかという別の種類の解決案が存在する。

 無視されている案であるが、単純なものである。覚えておいてほしい、目標は北朝鮮の兵器とミサイル開発の凍結である。それを実現する案とは、凍結受け入れと引きかえに彼らの要求をのむというものである。簡単である。彼ら自身がが提案を行った。中国と北朝鮮は、北朝鮮の核兵器とミサイル開発を凍結するという提案を行ったのである。

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