迷走する杉1小建てかえ計画/子ども置き去りで地権者と河北病院大喜び?

 28日夜、阿佐ヶ谷北の杉並第一小学校で「杉1小建て替え計画」の説明会があり、筆者は地元住民のひとりとして参加した。3時間以上にわたる区幹部らの説明と質疑の結果、不可解な点がいくつも浮かび上がった。

 区はこれまで阿佐ヶ谷地域区民センター(東京電力から月額500万円で建物を賃借)と産業商工会館が老朽化などで使えなくなるため、高層の複合施設にするという案を進めてきた。ところが、最近になって河北病院(阿佐ヶ谷北)が隣地への移転を希望していることを理由に「B案」を立案した。

 その内容は複雑で、説明会で配布された資料や、冒頭、幹部が行った説明だけではよく理解することができなかった。つまり、病院が移転したあとの敷地に小学校をつくり、現在の小学校跡地には産業商工会館をつくる。さらに当初のA案で「小学校の仮設校舎をつくる」予定で壊している「けやき公園」と併設のプールのある場所に、「阿佐ヶ谷地域区民センター」を新設する--というものだ。

 もっとややこしいのは土地の権利で、小学校をつくるといっている病院跡地(相沢氏所有)を区の所有に変更し、いまの杉1小の土地は区が持分3、相沢氏が持分7という内容に所有権を変更するという。

 杉並第一小学校のある場所は中杉通に面した駅前の一等地だが、この場所が、こんご民間地権者の同意なしには使えなくなるということだろう。事実上民有地にするのとかわらないのではないかと筆者は考えている。

 奇妙なのは、区有地だったところを民間地権者との間で区分所有に変えるという重要な問題について、説明会にでてきた幹部らは明確に説明をしなかった点である。配布された資料をみてもまずわからない。おそらく説明会に出席した住民のほとんどがよく理解していないと思われる。 意図的に説明を省いた疑いはぬぐえない。

 また、B案で小学校をつくるという場所は、100年ちかく河北病院があったため、危険な廃棄物などによる土壌汚染が懸念されるが、安全性を確認する前に「区がまるごと買い取る」という作業が水面下で進んでいると思われる。

 一方、現在東電から賃借している「阿佐ヶ谷地域区民センター」を区が解約して退去する理由について、あらたな情報が得られた。区幹部が筆者に説明したところでは、東日本大震災があった(2011年3月11日)直後、東電のほうから区に対して「地上権を買い取ってほしい」と打診があり、区も買い取りを検討したが、最終的に地権者(東電はこの地権者から土地を賃借している)の同意が得られずに実現しなかったという。

 また立ち退きを求めてきたのは東電のほうで、立ち退き交渉を行ったが、ゼロ回答だった、とも説明した。

 これら一連のいきさつは、議会でも説明したと幹部は言ったが、いつの議事かについては明言しなかった。知り合いの区議は「初耳だ」と述べた。

高円寺小中一貫校「設計図」開示される

 ボーリング調査報告の不備やその必要性自体をめぐって疑問が噴出している高円寺小中一貫校校舎建設をめぐり、営繕課が「建築許可がおりるまでは開示できない」と従来説明してきた実施設計図面が22日、情報公開請求によって開示された。

「開示できない」という同課の説明にはなんら根拠がなかったことが明らかになった。

 開示された設計図面は2種類あり、1つめは2016年9月に株式会社教育施設研究所から「案」として区に引き渡されたもの。2つめは、それに基礎杭設計の変更など修正を行ったものである。営繕課によれば10月なかばごろに修正がなされ、その設計図をつかって11月8日、都に建築確認申請を行ったという(現在審査中)。

 杭の修正とは、先端を入れる予定にしている東京礫層の下付近、地下20メートル付近に比較的やわらかい「粘性土層」があることを考慮したとみられ、当初の設計にあった先端から元まで同径の杭(外径70〜90センチ)の使用をとりやめ、先端付近がやや太い(8センチ程度膨らんでいる)ものに変更。支持力が強いという判断から本数を全体で40本ほど減らしている。

 設計図はA3版で約850枚ある。ご希望のむきがあれば相談に応じますので、編集部まで連絡をください。


〈従来の基礎設計〉


〈先端が太い杭に変更した基礎設計〉
 

憲法完全破壊の「共謀罪」が目指す明治憲法制定以前の社会

「治安維持法」よりも凶暴だと指摘されている共謀罪法案が閣議決定された。警察権力がいつでも誰でもどこでも好きなように逮捕したり家宅捜索ができる状況が生まれる。日本国憲法を完全にほね抜きにするもので、法の名にもはや値しない。憲法破壊のクーデターといってよいだろう。

 それにしても安倍政権はいったいどんな社会を目指そうというのか。その目標が戦前の日本であることはまちがいないようだが、明治憲法ができるさらにその前の時代ではないかと思う。つまり戊辰戦争で権力を奪った直後の「日本」である。太政官布告という「神の声」で何でもできた時代にあこがれているのではあるまいか。

 明治政府の横暴にときのひとたちはどう抗い、どう挫折したのか、いま、自由民権運動の歴史を振り返る意義は大きい。

国会に注目/「シマダ課長補佐」と「アキエメール」

17日の衆議院外交委員会で民進党の福島伸亨(のぶゆき)委員が、森友事件をめぐって佐川宣寿(のぶひさ)理財局長と安倍晋三総理大臣を追及した。森友学園の籠池理事長が「しばらく身をかくしたほうがいい」と財務省のシマダという職員から「助言」された旨述べている件について、佐川理財局長は「シマダという職員はいる」「国有財産を担当する課長補佐」「森友学園とシマダは連絡を取り合っている」と答弁した。

 一方の安倍首相は、妻昭恵氏が籠池理事長とメールのやりとりをしている事実を把握している旨答弁した。

 以下、衆議院テレビから抜粋して紹介したい。

https://youtu.be/lo8Hhlufo08

https://youtu.be/i1saf_9H4rs

「業務委託」をかたった無法労働/ポスティング自死事件で判決

 ポスティングのアルバイトに応募した19歳の青年が、バイト開始から4日目に自死した事件をめぐる損害賠償請求訴訟の判決が、17日、東京地裁であり、被告のケイアンドパートナーズに計35000円の賠償を命じる判決がくだされた。
 
 青年は「委託業務契約」という契約書に同意させられており、「不正」があった場合は賠償金を請求されることがあるとの条項もあった。1枚2円、交通費食費自己負担という悪条件でチラシ配りをやり、数日後、実績をじっさいよりも多く報告した。それが「チェックマン」によってとがめられた。その際厳しい叱責がなされた疑いがあり、それが自死につながったのではないかと原告は訴えていた。

 鈴木裁判長は、パワハラは証明できないとして、自死に関する被告会社の責任を否定した。安全配慮義務違反はないとした。賠償の必要はない。しかし日当7500円などの未払い賃金があるのでそれは払えという判決だった。遺族からみれば残念な結果である。出世と保身が一番の、つまらない、ありふれた裁判官の姿がうかぶ。

 しかしそれでも、重要なヒントが得られたように思う。被告と青年との書面上の契約内容によれば、日当を払う予定はなかった。筆者の取材にもケイ社は「日当はありません」と答えていた。だが「日当が払われなければならない」という原告の訴えに被告はあっさりと同意し、判決はそれに従って日当分の支払いを命じた。くわえて、安全配慮義務が被告会社にあることを前提として判決は書かれている。

 つまりこれは、委託契約の形をとりながらも実態は労働契約であることを裁判所が認めたことを意味する。労働契約なら、労働契約書がなければならないし、就業規則を備えるなど使用人には労働者を守るためのさまざまな義務がかせられる。被告会社はそれをいっさいやっていなかった。

 労働契約なのに「委託業務契約」だと偽っていたことがはっきりと浮き彫りになった。この点の違法性が判決ではまったく問われていない。これには納得がいかない。
 
 偽装「委託業務契約」はほかにもあると筆者は想像している。お気づきの事例があれば情報をお寄せいただきたい。

 
 

 
 

「粘性土層出現は「予定外」?/高円寺一貫校「疑惑のボーリング」新文書発覚

注)見出しと本文中「粘土」と表記していた部分がありましたが、正確には「粘性土層」でした。訂正します。

 高円寺一貫校問題で不審な事実がまたひとつわかった。

 文科省技官OBが取締役で天下っている{株)教育施設研究所が杉並区の発注を受けて実施設計と同時行ったボーリング調査の仕様書(発注内容を記載した文書)にボーリングの深度や検査内容など具体的なことがいっさい書かれていない件について、「作業内容がわかるものはないのか」と情報公開請求を行ったところ、16日、協議書と題する1枚の文書が開示された。教育施設研究所と区教育委員会との協議を記したもので、そこにはこう書かれている。

「予期しない粘性土層が出現した」

 現場の地層は地下16メートル付近から東京礫層という硬い層になるが20メートルあたりからいったん比較的軟らかい粘性土層になり、さらに下の25メートルより深くなると上総層という安定した硬い層となる。協議書の上の記載は、区も教育施設研究所も「16メートル以深は安定した硬い地層である」と予想していたものの、じっさいに調査してみると予想がはずれて軟らかい層がみつかったことを意味する。
 
 しかし、この粘土層を探ったのは1本だけで、さらにほかのボーリングによって調べることはしていない。

 これらの事実から筆者はこう予測する。

1 基本設計を受注した教育施設研究所は、すでに存在した3本のボーリング結果(いずれも深度20メートルで東京礫層までさぐったもの)を参考に、16メートル付近からはじまる東京礫層から下は安定した硬い地盤が続いている予測をたて、杭の深度を16メートルであると断定した。

2 しかし設計(建築確認の要件を満たすため)するにはボーリングの数が足らないため、実施設計を受注した教育施設研究所みずから3本の予定でボーリングをやった。1本目で25メートル付近まで探ったところ、東京礫層の下に予想しなかった粘土層がみつかった。

3 本来なら粘土層のひろがりをもっと調べる必要があったが、各種予定がかわるのをきらってそれ以上「粘性土層」の調査をすることを区はやめた。

4 粘土問題をごまかしてつじつまをあわせるために調査報告書に「高層」とすべきところを「中低層」と誤った記載をするなどの工作を行った。

 いまからでも遅くはない。「粘性土層」の状況を確認するために追加ボーリングをすべきである。

稲田防衛大臣のウソ答弁

 森友学園による国有地「超格安購入」疑惑は、いまだ全容解明にはほどとおいものの、この国のそこしれぬ腐敗ぶりをみせつけている。

 日本軍の侵略を否定する独特の歴史感を持つ稲田朋美防衛大臣が、森友学園や籠池理事長の訴訟代理人や顧問弁護士をしていながら、「私はまったく籠池氏、森友氏(発言のママ)の事件を受任したことも、裁判を行ったこともなければ、法律相談を受けたこともないんです」と事実とまったくことなる答弁を、13日の参院予算委員会で行った。質問者は民進党の小川敏夫議員。

 12年前のことだから記憶ちがいだったと釈明しているようだが、たかだか12年前に受任した依頼人のことをそう簡単に忘れるものだろうか。ウソをついていた疑いは限りなくたかい。

 安倍首相ともども辞任に値する大事件である。かりに許すとすれば、日本人はどうしようもなく権力者のウソに寛容な国民という評価がくだされるだろう。それは決して誇らしいことではない。
 
https://youtu.be/XtInUWbftHo