「杉4」「杉8」小を廃校にした根拠に疑問

 高円寺中学校を解体して、近隣の杉並第4小学校(杉4)、同第8小学校(杉8)とともに一体の校舎に詰め込む「高円寺小中一貫校」計画をめぐり、あらたな疑問が浮上した。杉4,杉8の廃校を決定する際、児童・生徒数の長期の推移について試算をいっさいやらないまま、「子どもは減る」「1クラスしかできない」と判断していたことが学校整備課(伊藤学課長)への取材でわかった。

 伊藤課長はまた、2つの小学校の廃校にして一体型の校舎をつくることを決定した後には、開校(2021年度予定)後わずか5年程度の試算を行い、こんどは児童・生徒が増えるという予測をたてていたことも明らかにした。

 この「増える」という理屈で、現状で必要な教室数より10近くも多くの教室が設計に盛り込まれた。これが6階建ての「巨大すぎる」といわれる校舎になった経緯だ。

 子どもが減ると言って学校をつぶし、こんどは子どもが増えるといって巨大な建物をつくる。小学校を廃校にする必要がないじゃないか、とただすと伊藤課長は次のように釈明した。

 「増えるといっても微増です。子どもはまた減ります。どう減るかはわからない。教室が足りなくなってはいけないから、必要な数の教室をつくるのは当然です」

 微増かどうか、また減るのかどうか。開校5年後より先については科学的な予測をいっさいしていないのだから、この言葉には説得力はない。

 82億円をかけてつくろうとしている新校舎は、少なくとも50年は使うことを前提としている。それなのにわずか5年の児童生徒数の予測で大丈夫なのか。ガラガラになるのではないかと筆者は心配になったが、返ってきたのは、「新しい学校は子どもが増えます」などという、脳天気としか言いようのない答えであった。

 なぜ、廃校を検討する段階で、数十年単位の長期にわたる児童生徒数の試算をしなかったのか。

 高円寺一貫校問題の本質は、じつは小学校をぶっつぶすことにある。廃校のための廃校ではないか。そんな疑いをさらに強くしている。

 なお現在、区や区教育委員会に情報公開請求をかけ、小学校廃校の根拠に関係するありったけの資料を探索しているところだ。成果があり次第、ご報告したい。