「ビーチバレー予算内訳不開示」は不当裁判、第1回弁論は10月6日11時703号法廷と決定

旧南永福小学校後を改修して区立体育館やビーチバレーコートにする工事をめぐり、予算13億円の内訳を示した書類を一部不開示にしたのは違法だとして提訴した裁判の1回口頭弁論の期日がきまった。

 10月6日午前11時、東京地方裁判所703号法廷(民事2部)である。事件番号は平成28年(行ウ)352号。13億円もの予算を要求しておきながらその内訳を明らかにしないという、まるで行政を私物化したかのような非常識な杉並区の姿勢を法廷でただしたいと思う。多くの方の傍聴をお待ちしたい。

http://miyakekatuhisa.sakura.ne.jp/wp2/archives/1712
「ビーチバレーコート関連予算の内訳不開示は違法」と杉並区を提訴

 この間、裁判官の指摘により訴状を一部訂正した。
①被告「杉並区」→「杉並区 代表者兼行政処分庁杉並区教育委員会同代表者教育長井出隆安」
②請求の趣旨1のうち「被告杉並区が」→「杉並区が」

また、本ブログで訴訟費用の支援をよびかけたところ、数人の方から志をちょうだいした。あつくお礼もうしあげたい。 

 なおこれに先立ち、9月20日午前11時半から東京地方裁判所419号法廷で、自民党大熊昌巳区議に対する政務活動費返還請求の住民訴訟第1回口頭弁論がある。傍聴・ご支援をお待ちしたい。

 原告は区民有志。筆者も入っている。くわしくはこちら。
http://miyakekatuhisa.sakura.ne.jp/wp2/archives/1215
〈支持者向け集会・報告の費用を税金に付け回し?/大熊昌巳自民杉並区議の「セコさ」に抗議して提訴〉

 
 

 

大企業に悪用される米国の反恫喝訴訟(SLAPP)法

 大企業を批判すると「名誉毀損だ」として巨額の損害賠償請求訴訟を起こされる。訴訟の手間と費用、そして大企業の肩をもちたがる裁判所の姿勢によって書き手はたちまち悲鳴を上げ、批判は沈黙にかわっていく。

 この手の裁判を筆者は「恫喝訴訟」「訴訟テロ」とよんでいる。明治維新で権力をにぎったときの政権は、政敵を封じるために新聞紙条例、出版条例、讒謗律といった言論弾圧法制を整備する。いまの名誉毀損(民事・刑事ともにある)のルーツがここにある。

 筆者も2003年に『週刊金曜日』に連載した消費者金融最大手・武富士の批判記事が原因で、同社から1億1000万円の損害賠償を求める訴訟を、金曜日を共同被告としておこされた。本訴は完全に勝訴し、不当提訴だとして起こした反訴も損害賠償を勝ち取った。しかしそれでも労力と経費にはみあわない。訴えた者勝ちというのが恫喝訴訟のたちのわるいところである。

 こうした訴訟を悪用した言論弾圧を放置するのはよくないと、対策を考える動きが弁護士の間ではじまっている。そこで参考にされているのがアメリカの「反スラップ法」である。恫喝訴訟を防止するために予備審のような事前手続きをやるという制度なのだが、じつはこれがあらたな言論弾圧の道具になっているとの報告をみつけた。

http://www.counterpunch.org/2016/08/17/corporations-are-abusing-anti-slapp-laws-to-screw-over-workers/
 ロサンゼルスタイムズと契約して社説の風刺漫画を書いていたテッド=ロールさんは、昨年、ロス市警のトップであるチャーリーベック氏を風刺した漫画をかいたことが「嘘だ」として同紙との契約を解除される。週300ドルの契約だった。同紙は紙面でもロールさんを嘘つきよばわりした。職業上致命的なダメージを受けたロール氏はロサンゼルスタイムズを名誉毀損で訴えるのだが、そこにたちはだかったのがカルフォルニア州の反スラップ法だった。

 弁護団の予想どおり、ロサンゼルスタイムズは反スラップ法をつかって提訴してきた。同法の定めで、ロールさんは相手側の弁護士費用を予納しなければならない。ロサンゼルスタイムズ側は30万ドル(3000万円)を要求、裁判所は7万5000ドル(750万円)を収めるよう決定した。金が払えなければ自動的にロールさんの訴えは却下される。

 企業や権力者からの訴訟攻撃からジャーナリストや告発者を守り、言論の自由を守るという趣旨で立法された反スラップ法が、結局、批判封じの道具になっているとロールさんは指摘する。現在、7万5000ドルを払うためにカンパを集めているそうだ。

 一方、サクラメントの裁判所では、内部告発者に対して企業(UC Davis)がおこした反スラップ訴訟に対して、これを認めない判断がなされた。改善の兆しであるとロールさんは評価している。

 不当な名誉毀損の乱発をふせぐための立法がさらなる批判封じの道具にならないよう、アメリカの状況を日本は他山の石とすべきである。