安倍首相が軍国独裁主義の牙をむきはじめた/誤ってはならない東京都知事選挙

 予想されたことだが、安倍首相が「改憲」に着手する考えを露骨にみせはじめた。「改憲」とは聞こえがよいが、そのめざすところが「廃憲」ー憲法廃止であることは、自民党憲法草案をみれば明らかだ。日本国憲法が国民に保障するさまざまな権利をことごとく削っていることがわかる。

・国民主権から天皇主権へ
・3権分立の解体
・拘束・拷問・苦役の緩和
・「個人として尊重」の削除
・言論・表現の自由の制限
・民主主義の否定=軍政解禁(首相を最高指揮官とする軍の創設)
・価値観のおしつけ、多様性の否定
・憲法停止条項創設
  
 参議院選挙の投票率が全国平均54・70%と発表されている。クーデター前夜ともいってよい危機的な状況がはっきりと見えてきているにもかかわらず何千万人もの有権者が投票権を放棄する。大量の無投票こそが安倍政権を支えている。

 まるで催眠にかかったような深刻な病にこの社会は罹患している。

 操舵室が犯罪者集団にのっとられ、船が氷山にぶつかりかけている事態を目の当たりにしながら、乗客も乗員も携帯電話のゲームに夢中になっている。気がつかないのではない。窓の外をよくみればまずいことをわかるのに、どうしていいかわからないからカーテンを閉めたままゲームにふける。周りの人がそうだから自分もそうする。

 電車のなかでゲームに没頭する人たちの姿をみていると、ふとそんな奇妙な光景にみまがう。

 内戦が再燃・激化している南スーダンに自衛隊機を派遣した。戦闘に巻き込まれるおそれは高い。そして、報復テロのリスクが必然的に高まる。民主主義・立憲主義を嫌悪する安倍政権にしてみれば、こういうきな臭く、血なまぐさい事態は歓迎すべきことにちがいない。群衆をおびえさせ、興奮させ、憲法破壊を実行する格好の機会になるからだ。

 東京都知事選の告示まで2日とせまった。反自公勢力の候補者選びがはっきりとしない。重大な局面である。危機が回避できうる道ははっきりしている。野党統一候補を擁立し、反自公勢力を結集させるしかない。分裂すれば致命的失策となる。

 現状を分析すれば、好きか嫌いかではなく、小異を横においてでも反自公で野党統一できるかどうかがなによりも重要である。そして統一候補を実現した場合、仮にその候補が気に入らないといった理由で投票棄権するという行動をとるとすれば、それは結局自公候補を支援し、安倍政権を喜ばせることになるだろう。