「戦争準備をする静かなアメリカ」とメディアが伝えないトランプ発言

 ジャーナリスト・ジョン=ビルガー(Jhon Pilger)氏がカウンターパンチに寄稿した記事「戦争準備をする静かなアメリカ」Silencing America as It Prepares for War を抄訳して紹介します。

(注)筆者の非力により、誤訳・不十分な訳がある可能性があります。

http://www.counterpunch.org/2016/05/27/silencing-america-as-it-prepares-for-war/

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 大統領選挙の年にアメリカに戻り、わたしは静けさに打たれた。これまで4つの大統領選挙を取材してきた。最初は1968年である。ロバート=ケネディ(ジョン・F・ケネディの弟)が狙撃されたときに私は彼とともにいた。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%B1%E3%83%8D%E3%83%87%E3%82%A3%E6%9A%97%E6%AE%BA%E4%BA%8B%E4%BB%B6そして暗殺者が殺人の準備をしているのを目撃した。民主党大会でシカゴ警察が行った唾棄すべき暴力とともに、これはアメリカ流の洗礼だった。巨大な反革命がはじまっていた。

 この年の最初の暗殺はマーチン=ルーサー=キング牧師だった。勇敢にもアフリカとベトナムの民衆の苦悩をむすびつけた。ジャニス=ジョプリンは歌った。

「自由とは何も失うものがないということだ」

 おそらく彼女は無意識のうちに、遠いところでアメリカの犠牲となっている何百万民の人のために語ったのだろう。

「われわれはベトナムで58000人の若い兵士を失った。そして彼らはあなたがたの自由を守ろうとして死んだ。いまそれを忘れてはならない」

 先週、ワシントンのリンカーン記念堂で、ひとりの国立公園局ガイドはそう言った。彼は明るいオレンジ色のTシャツを着た10代の学生たちの案内をしていた。あたかも録音機のように、彼はベトナムの真相を、問題にされることのないウソに変えた。

 アメリカの侵略によって何百万人のベトナム人が死に、不具にされ、毒に冒され、奪われた。彼らの歴史を刻む場所はなく、自殺した推定6万人の退役軍人に言及することもない。海兵隊員だった私の友人はベトナムで麻痺状態になったが、しばしばこう尋ねられる。
「あなたはどっちの側で戦ったのですか」

 私は数年前、ワシントンの高名なスミソニアン協会が催した「自由の値段」という題の展覧会に行った。庶民の行列、ほとんどは子どもたちで、聖人の歴史修正の洞穴をはしゃぎながら通った。そしてさまざまなウソを与えられていた。ーー広島・長崎の原爆投下は「何百万人の命を救った」。イラクは「前例のない正確な爆撃で解放された」。

 テーマは完璧に英雄的だった。アメリカ人だけが自由のコストを払っているーー。

 2016年の大統領選で目立つのは、ドナルド=トランプとバーニー=サンダースの浮上だけではない。みずから授けた殺人的な神性について、これまでつづいてきた沈黙の再度の沈黙である。国連の3分の1の加盟国は、ワシントンの軍靴がーー経済制裁や経済封鎖を課しながら、政府転覆、民主主義の打倒をやってきたと感じている。これに関係する大統領はほとんどがリベラルだーートルーマン、ケネディ、ジョンソン、カーター、クリントン、オバマ。

 驚くべき背信の記録は、人々の心の中でとても変化してしまった、とハロルド=ピンターhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%AD%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BCは晩年書いている。

「何もなかった。何も決しておきていない。たとえ起きていても、起きてないのだ。そんなことは関係ない。そんなことには関心はない。関係ない。・・・」
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