安倍首相のウソを見抜け

 NHKと商業主流大メディアを総動員した安倍首相の政権維持の詐術がバレつつある。

 3月16日の政府会合でスティグリッツ・コロンビア大教授が「TPPは悪い貿易協定である」「米国議会では批准されないであろう」と重大な発言をしたにもかかわらず、大手新聞は完全にこれを無視し、逆にスティグリッツ教授の発言要旨をまとめた資料のどこにも書かれていない「消費税増税は延期すべき」という言葉を軒並み報じた。朝日は会合そのものを報じていない。
http://miyakekatuhisa.sakura.ne.jp/wp2/archives/611

そして、産経新聞をはじめ、増税延期をきめたという観測記事が垂れ流された。

 本当にスティグリッツ教授が「消費税増税延期」するよう発言したのかどうか、どういう文脈、あるいは表現でそれを述べたのか、現在のところ確認することはできない。安倍政権が選挙を有利にすすめるための打ち上げ花火として「増税延期」を意図的に演出した疑いは限りなく高いと筆者はみている。

 しかし、このお得意の詐術もさすがに通用しなくなってきているのではないだろうか。安倍氏自身が前回の衆院解散で放った言葉と「増税延期」が、重大な矛盾をはらんでいることに国民は気付き始めている。植草一秀氏のメルマガから引用したい。

 なお、筆者は大新聞を定期購読せず、NHKもテレビ受像機そのものがないために契約していない。その分、単行本やメルマガの購読料にカネをつかっている。貴重な情報を得ているひとつが植草氏のメルマガである。読者のみなさまにぜひおすすめしたい。

 植草氏のメルマガより
 

…2009年12月の選挙で民主党が歴史的大敗を喫したのも、野田佳彦氏が「言葉」をおろそかにしたことが主因だった。

「野田佳彦のシロアリ演説」
http://www.youtube.com/watch?v=y-oG4PEPeGo

これが野田民主党大敗の決定打になった。

これと匹敵するのが、安倍首相の消費税増税断行演説である。

「平成26年11月18日安倍内閣総理大臣記者会見」

http://www.kantei.go.jp/jp/96_abe/statement/2014/1118kaiken.html
安倍晋三氏はどう発言したか。

この発言動画の

7分48秒から8分33秒の部分

9分49秒から10分30秒の部分

をじっくりとご覧いただきたい。

「来年10月の引き上げを18カ月延期し、そして18カ月後、さらに延期するのではないかといった声があります。再び延期することはない。ここで皆さんにはっきりとそう断言いたします。平成29年4月の引き上げについては、景気判断条項を付すことなく確実に実施いたします。3年間、3本の矢をさらに前に進めることにより、必ずやその経済状況をつくり出すことができる。私はそう決意しています。」

「消費税の引き上げを18カ月延期すべきであるということ、そして平成29年4月には確実に10%へ消費税を引き上げるということについて、そして、私たちが進めてきた経済政策、成長戦略をさらに前に進めていくべきかどうかについて、国民の皆様の判断を仰ぎたいと思います。」

 安倍首相は「再び延期することはない」「確実に実施します」と繰り返し断言している。増税再延期方針が本当であれば、過去の発言との整合性がなくなってしまう。ウソをついたことになる。

 この矛盾がインターネット上で広がりだすと、こんどは、参院予算委員会で「増税延期報道」を否定する答弁を行っている。

 国民をケムにまく舌先工作がまさにいま目の前で展開されている。だまされるか、だまされないか、国民の知性と理性がためされている。