田中ゆうたろう杉並区議会議員の祖母が理事長を務める学校法人山本学園(私立明愛幼稚園の経営母体)が2013年2月に隣接する国有地400平米(杉並区和田1丁目、公務員宿舎跡)を購入した際の購入形態が、入札や競売ではなく、随意契約であったことが財務省への電話取材で明らかになった。
これをどう評価するか、現在のところ十分な情報と知識を持ち合わせていないので、事実のみをお伝えしたい。
財務省東京財務事務所第3統括の職員が本誌記者に電話で回答した内容はおよそ以下のとおり。
・和田1丁目の国有地は、公用公共用途で3ヶ月間、HP上で募集をかけた。同時に自治体(杉並区)に連絡をした。
・山本学園から応募があった。ほかに応募があったかどうかは明らかにできない。
・2ヶ月審査を行い、適当と判断し、随意契約で売却した。保育園目的であることは承知していた。
・価格評価は民間業者に依頼して算出した。減額制度はあるが、今回は適用していない。
山本学園の購入代金は1億9300万円。それを同年設立した社会福祉法人明愛会に貸し付ける契約をむすび、34年間の定期借地代の前払い金として4700万円の助成金が明愛会に対して払われている。賃貸借契約の内容を記した■公正証書(PDFファイル1・6M)が杉並区に対する情報公開請求によって一部開示されたが、賃貸料など金額部分は墨塗りにされている。
なお、杉並区より開示された文書を精査したところ、明愛会に対する区の助成総額は1億7169万9000円であることがわかった。