「財産交換」で紛糾 2月24日杉並区総務財政委員会より2

「財産交換」議案で紛糾した2月24日の総務財政委員会から会議録要旨を引き続き掲載する。公明党中村康弘委員の質問部分。

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中村康弘委員(公明):・・・財産交換を行う時期。平成30年5月1日を予定している。なぜいまこのタイミングで議案をだしたのか。

福原善之・施設整備担当課長:今回は、財産交換契約に先立ちまして、区が交換予定地にございます複合施設等を整備する予定がある。また平成28度の当初予算にはこの複合施設の建設工事費等を予算計上している。したがって、現時点で財産価格であったり、複合施設の全体計画などをあらかじめお示ししたうえで、またご審議いただいたうえで進めていきたいと考えた。また重要な案件ということもあるので、そういった認識のもと今回財産交換議案を提出させていただいた。

中村:不動産鑑定評価について。

白井教之・経理課長:まず不動産鑑定評価については、不動産の鑑定に関する法律にもとづいて、土地建物などの不動産の経済価値を判定しその結果を価格に表示することとされる。鑑定にあたっては国家資格である不動産鑑定士が高度な知識、豊富な経験、適格な判断力を駆使して鑑定評価に対する社会的公共的意義のあるスキームのものおこなう。また今回の鑑定評価は、一般財団法人日本不動産研究所に委託した。全国的規模で数多くの評価実績があるので客観的鑑定評価に定評がある。

中村:あんさんぶる荻窪と荻窪税務署はどのような方針で鑑定をしたのか。

白井経理課長:鑑定評価書の概要の(4)「建物および敷地の最有効使用」に記載しているとおり。まずあんさんぶる荻窪については、現況建物を継続利用するのが最有効と判断。理由は、あんさんぶるの土地単体では高層マンションとしての使用が最有効使用だが、事務所などの自己使用を希望する企業が増加傾向しており、現状の使用が強く見込まれること。建物をこわして高層マンションを建設するよりも現況建物を使用したほうが市場価値がうわまわると判断した。
 荻窪税務署は、対象建物取り壊し、更地化したあとに分譲マンションの開発を行うのが最有効使用としており、その判断理由として、建物と敷地が適応していないことのほか、現況の建物が耐震性を満たしておらず、老朽化、経済的価値がない。・・

中村:・・・あんさんぶるの土地が1734・61平米で合計27・4億円。平米単価で約158万円。荻窪税務署と公務員宿舎跡地は6331・9平米で合計43・1億円。平米単価68万円。この金額と27年度の路線価と比べると、荻窪5丁目のあんさんぶる北側が45万円、西側41万円、東側43万円。平均約43万円。一方天沼3丁目の税務署土地の路線価は38万円。路線価だと両者の単価には13%の開きがある。しかし今回の鑑定の評価にもとづくとこれが2・3倍になる。当区にとってはありがたい結果といえる。金額だけをみると。路線価の価値評価と最有効使用したときの評価は差がある?

白井経理課長:相続税の路線価は指摘のとおり。一方今回の鑑定評価は市場価値を表示する、正常価格を求めている。土地建物を最有効使用した場合の評価。

中村:・・・国はなぜ自分たちの評価をださない?

福原施設再編整備担当課長:国からは、会計法上、予定価格を類推させるおそれがあること、および交換契約の前に不動産鑑定評価を再度行うことから、現時点で金額は公表できないという説明をうけている。なお本年1月20日付で、この財産交換議案を提出するにあたって国の見解を紹介させていただいたが、それに対して国からは「現時点での国の財産価格鑑定においても同様の傾向になっている」との回答を受けているので、おおむね区の鑑定評価と同様の方向性にあると考えている。

中村:ほかの方法について。国有地活用で賃料減額する国の制度について。また区有地をつかって特養などを整備する区独自の制度がある。それについても説明を。

森山光雄・高齢者施設整備担当課長:国について。H28年1月1日からH33年3月31日の5年間で、契約締結したものに限って、国が地方公共団体や社会福祉法人を貸付相手として、特養等のために国有地を貸し付ける場合ですが、貸付開始から10年間、貸付料を5割減額するという内容。
区においては、区有地を活用して社会福祉法人等が特養ホームや認知症の高齢者グループホーム等を整備する場合については、50年間全期間にわたって貸付料を5割減額するという内容。

中村:東京都の補助もある。国の制度、区の制度、それぞれ事業者の負担は?

森山高齢者施設整備担当課長:50年間でみた場合、国は、現行制度で48%、新制度で38%。区は25%程度。

中村:区有地をつかったほうが事業者負担は小さい。50年間で3億円くらい事業者としたらセーブできる。月50万円。社会福祉法人にとってみればめちゃくちゃありがたい。サービスの充実につながる。そういうインセンティブをあたえるのがこの政策の目的である。一方区のコストについて。100億とか120億とかいろんな数字がでている。はっきりさせたい。50年間でみるとどうなのか。当然桃2もあんさんぶるも改築する。あたりまえ。トータルコストをみる必要がある。2015ー2065年までに区が払う支出のトータル額。財産交換した場合とそうしない場合。国の制度で借りた場合。

福原施設再編整備担当課長:概算だが、50年間でみた場合。まず財産交換した場合は、複合施設の建設費39億円、。建設のために国から土地を借りる費用8000万円、桃井第2小の改築等約45億円。50年の総支出額は約93億。収入は天沼3丁目に整備する特養事業者からの定期借地料が13億円。さしひき80億円支出。一方財産交換によらず、公務員宿舎あと地に特養を整備する場合、50年間で考えると桃2小もあんさんぶる荻窪も改築が必要となる。公務員宿舎あと地だけでは200床程度の特養はつくれない。他の用地の取得費用。定期借地料収入をいれることになる。結果、総支出額は98億円。総収入は8億円。マイナス90億円となる。

中村:50年のキャッシュ・フローだけをみると財産交換したほうが10億円低くおさえられるという結果がでた。・・・
(つづく)