「区長は今年も政治資金パーティを開きます」と総務部長に答弁させた田中良氏の傲慢



(訂正・総務課長は総務部長の誤りでした。お詫びして訂正します)

 田中良杉並区長の資金管理団体「東京良友会」(東京都選挙管理委員会届出、田中良代表)が、2010年の区長就任以降も毎年政治資金パーティを開いていることについて、田中氏の公私混同で無責任な姿勢を象徴するような光景が、現在開会中の杉並区議会でくりひろげられた。

 2月17日の本会議で堀部やすし区議が一般質問に立ち、およそつぎのとおり田中区長をただした。

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【写真説明】田中区長は今年も政治資金パーティを開くのか、政治とカネの問題に触れながら質問する堀部やすし区議(2月17日、杉並区定例区議会本会議)

「区長は今年も政治資金パーティを開催するのかどうか。政治とカネが(社会)問題になっている。甘利(明)経済再生担当大臣が収賄疑惑で辞職し、電力会社から多額のパーティ券を買ってもらっていた。かつて石原慎太郎都知事の政治資金パーティを批判していた田中区長も政治資金パーティを毎年開催し、一晩で1700万円の収入を得ていたこともあった。こんごさらに開催するのかないのか答弁を」

 政治資金パーティというのは政治的活動の分野で、区役所の職員が関与すべき問題ではない。役人が答弁しようにもできない話である。当然田中良氏本人が答弁に立つと思っていたところ、驚いたことに演壇にあがったのは総務部長であった。

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 【写真説明】田中区長は今年も政治資金パーティを開く、と田中区長にかわって答弁する関谷隆総務部長(2月17日、杉並区定例区議会本会議)

 関谷総務部長は「わたしからは所管事項についてお答えします」と前置きしてから、手元の紙を読み上げた。

「区長の政治資金パーティの開催についてのおたずねがございました。今年も政治資金パーティは開催されるものと承知しております」

「政治資金パーティのこと、わたし区長に答えたんですよ。なんで総務部長がお使いみたいに(かわりに答えるのか)…」

 なぜ総務部長なのか、まるで「お使い」ではないかと堀部区議が違和感を口にしたのは当然であろう。杉並区は田中後援会の広報係になりさがってしまった。総務部長に答弁を命じる区長も問題だが、引き受ける総務部長もなさけない。あるいは勤務評定を下げられるおそれがあるのだろうか。

 本誌記者は傍聴席で呆然とした気分になった。そんなこちらの心境をどこまで感じたかはしらないが、田中区長は終始自席で眠そうにだらけた姿勢をとり、ときおり右隣の宇賀神副区長と耳打ちをし、ついには遠慮することなく大あくびをした。

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【写真説明】自身が代表をする資金管理団体の政治資金パーティについての質問に、自ら答えることを避けて部下に答えさせた田中良氏(2月17日、杉並区定例区議会本会議)。左は宇賀神副区長。ときおり仲睦まじそうにひそひそ話をしていた。

 堕落という言葉がふさわしい光景である。
 
 なお「東京良友会」は毎年3月上旬に新宿の京王プラザホテルで政治資金規正法で定める政治資金パーティ「田中良区長を励ます会」を開催、500万円~600万円ほどの経費で1200万円~1300万円を売り上げ、600万円~700万円の政治資金を得ている。過去には、杉並区特別職等報酬審議会の会長で区とも年間2800万円の取り引きがある宇田川紀通氏(武蔵商事社長)が発起人になるなど、区政と自身の政治活動との公私混同が問題視されている。

 田中良氏は杉並区議、民主党都議会議長を経て2010年、山田宏区長の辞任にともなって民主・社民・生活者ネット推薦で出馬し、初当選した。無所属で再選した2期目以降、自民党など保守系により接近した姿勢が露骨になっており、民主党の皮をかぶった自民党ーー「自民主党」だともささやかれる。

■関連記事「田中良杉並区長の政治資金に関する質問に杉並区総務課長が代弁する公私混同ぶり」

■東京良友会の政治資金収支報告書
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