【訂正】大内裕和中京大教授、雑誌『選択』の三宅記事からも盗用!

※記事内容に一部誤りがありました(★★★部分)。お詫びの上、訂正した上で再掲します。

 私(三宅)の著作物からの盗用が問題になり、『奨学金が日本を滅ぼす』(朝日新書)の出庫停止に発展した大内裕和中京大教授について、あらたな盗作が発覚した。2013年10月に筆者三宅らとの共著で発刊した『日本の奨学金はこれでいいのか!』(あけび書房)の第1章、大内氏が記述した箇所の一部が、雑誌『選択』2012年4月号に三宅が無署名で寄稿した記事の一部ときわめて似ているのだ。

 
 問題が見つかったのは、あけび書房本の1章大内氏記述部分、24頁16行目から25頁6行目の記述だ。

◆『日本の奨学金はこれでいいのか!』1章 大内氏記述

 原資の確保を優先するのであれば、元本の回収がなにより重要なはずです。ところが日本学生支援機構は2004年以降、回収金はまず延滞金と利息に充当する方針を続けています。2010年度の利息収入は232億円、延滞金収入は37億円に達します。これらの金は経常収益に計上され、原資とは無関係のところへ行っています。
 この金の行き先の一つが銀行で、もう一つが債権回収専門会社です。2010年度期末で民間銀行からの貸付残高はだいたい1兆円で、年間の利払いは23億円です。サービサーは同年度、約5万5000件を日立キャピタル債権回収など2社に委託し、16億7000万円を回収していて、そのうち1億400万円が手数料として払われています。

(24頁16行目〜25頁6行目)


↑『日本の奨学金はこれでいいのか!』(2013年10月刊行)1章大内氏の記述部分

 これが、『選択』2012年4月号の〈奨学金「取り立て」ビジネスの残酷〉と題する記事の一部と酷似している。記事は私三宅が書いた。著作権も私に所属する。

◆『選択』三宅記事

 原資の確保であれば元本の回収がなにより重要だ。ところが、日本育英会から独立行政法人に移行した〇四年以降、回収金はまず延滞金と利息に充当するという方針を頑なに実行している。一〇年度の利息収入は二百三十二億円、延滞金収入は三十七億円に達する。これらの金は経常収益に計上され、原資とは無関係のところへ消えている。この金の行き先のひとつが銀行であり、債権管理回収業者(サービサー)だ。一〇年度期末で民間銀行からの貸付残高はざっと一兆円。年間の利払いは二十三億円。また、サービサーについては、同年度で約五万五千件を日立キャピタル債権回収など二社に委託し、十六億七千万円を回収、そのうち一億四百万円が手数料として払われている。

(101頁3段目13行目〜4段目4行目)


↑ 雑誌『選択』2012年4月号に三宅が寄稿した記事。インターネットで公開されている。
 https://www.sentaku.co.jp/articles/view/11610 

 いかがだろうか。ところどころ「てにおは」を変えたり改行しているくらいで、ほとんど同じ文章、構成だ。むろん、引用であることはまったく示されていない。
 
 ここで興味深いのは、日立キャピタル債権回収会社ら2社の2010年度の回収額と手数料額だ。どちらの記事も、回収額16億7000万円、手数料1億400万円と一致している。注意ぶかい方なら矛盾に気づくはずだ。

★★★
 大内氏が1章で上記データを記載した同じ本(『日本の奨学金はこれでいいのか』)の2章で、じつは私が別の数字を書いている。回収額が2社で約28億円、手数料収入は同2億4000万円だ。

 こうした食い違いが起きたのは、公表主体と公表時期によって数字が違ったからだ。「16億7000万円/1億400万円」は、2012年2月に文科省高等教育局学生・留学生課が私に回答した内容である。一方、2013年9月に日本学生支援機構が私に回答した内容は「回収額約28億円/手数料約2・4億円」だった。私は『選択』の記事(2012年4月)では前者の数字を紹介し、『日本の奨学金はこれでいいのか』(2013年10月)では後者の数字を記述した。
 
 文科省と支援機構で数字の差が生じた理由については、現在日本学生支援機構に問い合わせているところだ。

 おそらく、大内氏はこうした事情を知らずに、『選択』の記事からデータを流用したのだろう。そして、『日本の奨学金はこれでいいのか』が刊行された後は、私がそこに記述した日本学生支援機構の発表データを、『奨学金が日本を滅ぼす』という別の自著に流用したと思われる。
★★★
 大内氏のモラルのなさには愕然とするが、ことここに及んでも大内氏を共同代表者に掲げ続け、責任を問う気配のない奨学金問題対策全国会議という市民団体の自浄力のなさにもまた、失望を禁じ得ない。  

投稿者: miyakatu

ジャーナリスト

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