ジャーナリストはつらいよ――奨学金問題ムラはなぜ私を村八分にしたのか――(1)

★(文中、奨学金問題対策全国会議への筆者の入会時期を2014年と書いていましたが、2013年の誤りでした。お詫びするとともに訂正します)

 きょうから7月です。私は1年前の7月末に起きた出来事を思い出し、心穏やかではなくなってしまいました。忘れようとしていましたが、やはり、納得のいかない出来事は、時間がたったからといって解決するものではないようです。

 完全に個人的なものとも言い難い問題ですので、この場で報告することにしました。

 昨年7月31日、いわゆる「奨学金」問題に取り組むグループである「奨学金問題対策全国会議」(大内裕和・伊東達也共同代表)から、私は次のような「回答書」を受け取りました。

 〈・・・今回の再入会のお申し出については、残念ながらお受けできないとの意見が多数となり、他方、再入会を支持する意見がなかったため、当会議として、現時点では、再入会のお申し出をお受けすることができないとの結論に達しました・・・ 〉

 


 一読して私は、予想もしなかった内容に愕然としました。というのも、入会を拒否した理由が、私の非行などではなく(もちろんそんな行いはいっさいしていません)、純粋に「奨学金問題」に関する具体的な問題提起そのものにあったからです。

 別の機会にあらためて説明したいと思いますが、「一括繰り上げ請求」というとんでもない違法な取り立てが横行していることについて私は研究し、会としても取り組むべきであると訴えてきました。こともあろうに、そのことが入会拒否の理由でした。思想信条、しかも会の設立目的である「奨学金」問題について特定の意見をもっていることを理由に排除したわけです。

 おだやかでいられるはずがありません。

 なお、会は「一括繰り上げ請求」がどういうものか、私の意見をまともに聞く機会を一度ももっていません。回答書には、私と会の間に埋めがたい「溝」があると繰り返していますが、議論を尽くした上での溝などではなく、議論を避けつづける者が自分で掘った「溝」にしか見えません。

 じつは、私は同会が設立された2013年当時、準備をしていた事務局からの要請を受けて入ったメンバーでした。同会の名刺的な位置づけになる共著『日本の奨学金はこれでいいのか』(あけび書房)も出版しました。「一括り上げ請求」のことは同書の原稿を書く過程で発見しました。

 しかし、残念ながら同会の中心メンバーはこの問題に熱心ではなく、私の意見をまともに取り上げようとはしませんでした(共同代表の2人から、この問題についてどう考えているのか、見解が表明されたことは一度もありません)

 会は新聞テレビによくコメントしていますが、「一括繰り上げ請求」については今日にいたるまで一度も言及がありません。その影響もあって、新聞テレビに「一括繰り上げ請求」という言葉はいまだ一度も登場していないと思います。

 結果として日本社会における問題の認識はきわめて低く、深刻な被害を生み続けています。

 私は、自分自身が同会メンバーとの共著のなかで「一括繰り上げ請求」を告発した立場でしたので、同会がこの問題について何もしないことは、自分自身の責任でもあると考え、2015年末ごろにいったん退会しました。以後、「一括繰り上げ請求」について取り組むべきではないか、と会の外から働きかけを続けてきました。 

 問題に正面から取り組まない姿勢は相変わらずでしたが、それでも多少の影響はあったと思われ、昨年2019年夏の同会が発表した活動報告のなかに、簡単に「一括繰り上げ請求」の問題が記載されているのに気づきました。

 小さくてはあっても、ようやくこの問題に取り組む機運ができたようだ−−と私は喜びました。今後は会の中で他のメンバーとともに研究・告発をしたいと考え、再入会を申し出たのです。ちょうど1年前のことでした。

 会の規約には(前掲書の巻末に収録)、入会を希望するものは誰でも入れる−−旨あります。規約を公開しているくらいですから、広く市民に開かれた組織です。当然こころよく受け入れられると思ったのが間違いでした。しばらくたって送ってきたのが、冒頭で紹介した「回答書」でした。

(つづく)
●ジャーナリストはつらいよ(2) 、
 

 

投稿者: miyakatu

ジャーナリスト

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