倉敷市美観地区トイレ、石鹸液設置はなおも不完全

 コロナウイルスの爆発的感染が強く懸念されるなか、橋本岳厚労副大臣の選挙区がある倉敷市では、市営公衆トイレの大半に手洗い用石鹸すら設置されていないというおそるべき緊張感を欠いた行政が、筆者が強く改善を求めてから3週間がたったいまもなお続いている。

 COVID19は脂質膜でおおわれたエンベロープ型のウイルスで、石鹸・洗剤をつかった手洗いやアルコール消毒によって比較的簡単に不活性化する。石鹸で20秒以上かけて洗い、その後アルコール消毒液で指先を消毒するのがもっとも理想的である。トイレはウイルスが付着しやすいので石鹸をつかった手洗いが極めて重要であることは論を俟たない。

 市一般廃棄物対策課によれば、同課が管理する公衆トイレは18ヶ所。うち石鹸液の設備がついているものはわずかに3ヶ所で、うち一カ所は男子用のものがこわれたままになっていた。また、容器があるものの液の補充が長期間なされていないとおもわれるものもあった。もっとも利用者が多いひとつとみられる倉敷駅のトイレにすら石鹸がなかった。

 3月17日以来繰り返し改善をもとめてきた結果、ようやく倉敷駅など7駅10ヶ所には石鹸液をとりつけることになったが、なお不完全である。すべてのトイレに石鹸は不要だというのだ。

「感染者が一人もいない現状では必要ないと判断した」

 これが一般廃棄物対策課の説明だ。発覚・発症していないだけですでに感染者がいることはまちがいないのだから、驚愕すべき見当違いである。

 昨夜、石鹸液を補充したという倉敷美観地区のトイレを視察したところ、驚くことをまたひとつ発見した。男女用それぞれ2つある洗面台に、2つずつ石鹸容器があり、その片方にしか石鹸液を補充していない。

 このトイレの管理を市から受注しているのは株式会社サントップ社だ。美観地区4ヶ所で年間240万円。その業務のなかに石鹸液の補充は含まれている。それを怠ってきた疑いがあるだけでなく、指摘を受けてもなお、本来補充すべき量の半分しか補充しないというのはどういうことか。わけがわからない。石鹸液の入手がむつかしくなっているのかもしれないが、石鹸設置の予算措置すらしておらず、委託業者に「おねがい」しているだけでは本気度を疑う。
 
 一方、公園緑地課が管理する公園のトイレが100ヶ所以上ある。こちらに対しても石鹸の取り付けを求めている。手洗いのやり方を説明した紙の設置は近く実施するとのことだが、石鹸液の入手が困難で、調達の努力をしているところだという。

 逆性液体石鹸の入手がむつかしかれば、粉石けん、通常の液体石鹸などの代用も考えるべきではないかと助言した。

 26日には市長選・市議補選もある。緊張感のない対応をしていると、東京・大阪・福岡などの大都市に続いて、感染の拡大が倉敷周辺にも起きるおそれは小さくないのではないか。

 ↑倉敷市中心部の観光地にある「本町トイレ」(4月9日夜、前日には完全に空だった)


↑橋本岳衆議院議員(自民、厚労副大臣)のポスター(4月9日、倉敷市浅原)
 


↑石鹸のない倉敷市のトイレ(4月9日、浅原トイレ。観光地・安養寺の散策コースの入り口)
 


↑石鹸のない公園のトイレ(4月9日、浅原公園)

投稿者: miyakatu

ジャーナリスト

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