埼玉知事特別秘書給与違法支給疑惑/監査結果にも重大疑問

 埼玉県知事特別秘書(特別職公務員)に違法に高額な給料・手当が払われている疑いがある問題で、埼玉県監査委員が監査を行い、9月末に結果を公表していたことがわかった。それによると、問題を多々指摘しながらも、少なくとも現職の特別秘書に関しては「違法な支給ではない」との結論をだしている。しかし、監査委員がこの結論をだした理由をみると、やはり重大な疑問を感じざるを得ない。

 知事特別秘書の月額給料について、県は条例で「一般職の職員の例による」と定めている。県の一般職職員の給料は「給料表」によって定められているので、常識的に解釈すれば特別秘書の給料もこの上限額を超えてはならない。ところが、じっさいは給料表の上限額が55万9000円であるのに対して、特別秘書の給料は64万円以上である。手当(期末手当など)はこの月額給料を元に算定するので、年額にすると、給料表の最高額が払われた場合とくらべて200万円以上も多く支払いがされている。税金泥棒の疑いは濃厚だ。

 筆者がしつこく追及した結果、県議会が監査を求める動議を採択し、監査が行われた。

 遅すぎるくらいで監査は当然なのだが、問題はその監査結果の内容だ。月額給料の上限は一般職の給料にならうべきだとしながら、給料表の最高額ではなく、最高額に一定の「調整額」を加算した額が上限になるといっている。つまり、給料表の最高額(55万9000円)に調整額の最高率(25%)をかけた金額=69万円=が条例上の上限であるから、64万円を払うことに違法はないというわけだ。

http://www.pref.saitama.lg.jp/e1801/h30-kansakekka.html

 いったい「調整額」となにか、条例を確かめた。

・職員の給与に関する条例

第七条 人事委員会は、給料月額が、職務の複雑、困難若しくは責任の度又は勤労の強度、勤務時間、勤労環境その他の勤労条件が同じ職務の級に属する他の職に比して著しく特殊な職に対し適当でないと認めるときは、その特殊性に基づき、給料月額につき適正な調整額表を定めることができる。
2 前項の調整額表に定める給料月額の調整額は、調整前における給料月額の百分の二十五をこえてはならない。

 監査委員は給料事務の素人集団ではないのか、と嘆きたくなる。給料に調整額をかけて上限を超える場合は、人事委員会の決定によらねばならないとある。知事の独断ではできない。特別秘書の給料をきめた際に人事委員会にはかった痕跡はない。どうみても、知事が独断で一般職給料表を突破することはできないはずだ。

 適法であるとの結論を強引に導くための詭弁を監査委員が弄している可能性が高い。

 絶望の埼玉県である。

投稿者: miyakatu

ジャーナリスト

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください