消費増税をしても27年間税収が増えなかったわけ

 経済学者の植草一秀氏のメールマガジンを筆者は購読している。最新の配信記事にたいへん興味深い内容があった。消費税が導入された1989年の総税収額と27年後の2016年の総税収額が、ほとんど同額だというのだ。

 消費税による税収は、3兆3000億円から17兆2000億円に激増した。一方で所得税は21兆4000億円から17兆6000億円に3兆8000億円減り、法人税も19兆円から10兆3000億円へと8兆7000億円減った。

 富裕層の所得税と法人税がざっと13兆円減り、消費税が約14兆円増えただけなのだ。

 これは、壮大な詐欺、泥棒といってもよいのではないか。

 最高の詐欺師、泥棒とは、被害者に「被害を受けた」と思わせず、逆に感謝すらさせてしまうのだな--と私は思う。 

 以下、植草氏のメルマガから引用したい。

===

高額所得者の所得は金融資産所得に偏重している。

この金融資産課税が著しく軽減されている。

実行するべきは金融資産所得の分離課税撤廃である。

この点を国会で論議する必要がある。

消費税が導入された1989年度の国税収入は54.9兆円だった。

27年後の2016年度の国税収入は55.5兆円である。

税収規模はほぼ同じである。

1989年度と2016年度の税収構造を比較してみよう。

1989年度
所得税 21.4兆円
法人税 19.0兆円
消費税  3.3兆円

2016年度
所得税 17.6兆円
法人税 10.3兆円
消費税 17.2兆円

つまり、この27年間に生じたことは、

所得税が  4兆円減り、
法人税が  9兆円減り、
消費税が 14兆円増えた

という事実だけなのである。

投稿者: miyakatu

ジャーナリスト

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