高円寺小中一貫校校舎工事完工延期問題の続報

 高円寺小中一貫校校舎の完工時期が、当初予定の平成31(2019年)2月末に間に合わなくなり、開校時期を1年先の2020年4月に延期することを、杉並区は11月9日、ホームページで公表した。その内容によれば、「住民の妨害」が原因であるむね受注業者(白石建設を中心とするJV)から説明があり、区もそれが妥当だと判断したなどとなっている。

 この件について、筆者は16日、営繕課職員に事情をただしたところ、本当に「住民の妨害」が完工時期延期の原因なのか、きわめて疑わしいことがわかった。

 同課によれば、当初の予定は、7月までに型枠工事や鉄筋を編みこみ工事にとりかかり、現在はコンクリートを打つ工事に入っているはずだった。しかしじっさいには4ヶ月程度遅れて、現在型枠や鉄筋工事を進めているところで、2019年2月末の完工は難しいという判断になったという。

 この遅れの原因が「住民の妨害」にあると白石建設側は主張しているとのことである。

 だがここでいっている「遅れ」とは、昨年12月に作成された工程表に照らした遅れであって、まだ建築確認がでていない時期だった。東京都の建築確認は、見込みより4ヶ月ほど遅れて4月末に出された。本体工事はその直後に着手した。

 つまり、都の建築確認が出た時期が、当初の工程表の見通しよりも4ヶ月程度遅く、それにともなって着工が遅れ、工程の遅れをもたらしているようにしかみえないのである。

 いったい、予定より4ヶ月も遅れた今年5月の着工の時点で、完工時期の見通しをどのように考えていたのか。営繕課にただしたところ、職員はこう答えた。

「2019年2月末に完工できると考えていた」

 ならば、どこかで工期を短縮しなければ間にあわない。どの工程をどのように短縮する予定だったのか。着工時点で工程表を作り直したのか。

 この問いに対する営繕課の回答に筆者は驚いた。

 「工程表をつくりなおしたとは聞いていない、どこかの工程を短縮するという話も聞いていない」

 そういうのだ。

 「すると、着工時期が遅れた点をのぞけば工事はすべて予定どおり進んでいるということですか」

 「そうです」

 職員は答えた。

 今年5月の着工時点で、2019年2月末の完工、同年4月の開校は困難であることが予想できていた。それにもかかわらず、白石建設は完工できると区に説明し、区もそれを鵜呑みにして「2019年4月開校」を公表した。場合によれば同年の開校が無理になる可能性について、いっさい明らかにしていない。ところが案の定、納期中の完工が難しくなり、業者は延期を申し出た。その遅れの責任を「住民の妨害」になすりつけようとしている疑いは濃厚だ。

 なお工期遅れに伴う補正予算計上が計画されているが、これは総工費の変更ではないと営繕課は説明している。

 

投稿者: miyakatu

ジャーナリスト

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