白石建設JVの主張する「妨害」にあらたな疑問

 地盤調査調書の改ざん疑惑や必要性の根拠とされる生徒・児童数の予測が不透明であるなど、疑問だらけの杉並区立高円寺小中一貫校建設工事に反対の声をあげていた区民8人に対して、本体工事を54億円で受注した白石建設(株)らJVが妨害禁止の仮処分申し立てを東京地裁に起こし、同地裁はこれを丸呑みして「大声を出すな」「敷地に入るな」などの禁止命令をだした。現在、住民側は「妨害などいっさい行っていない。言論の自由に対する不当な干渉だ」などとして異議申し立ての手続きにはいっている。

 こうした状況のなかで、白石側が主張する「妨害」について、あらたな疑問が浮上した。白石側は、今年1月30日午前、測量作業などを行おうとして作業員らが校内に入ろうとしたところ、住民らが西門にたちはだかってこれを妨害した--などと主張している。しかし、住民のひとりは、筆者の取材に次のように証言した。

〈住民と白石建設などの作業員が校門前で会う直前に、住民のひとりが白石建設幹部に電話をかけ、「区との話し合いの内容を伝えたいので、話しがしたい。きてほしい」(趣旨)と伝えた。電話をうけた幹部は「わかりました」と回答した。電話からしばらく後、白石建設の幹部社員らが下請け業者らをつれてやってきたので、住民らは話し合いに来たものと理解をした。〉

 この日現場で取材をしていた筆者が目撃したのは、おだやかに話し合う白石建設をふくむ業者関係者と住民の姿であった。作業員らは自らの判断で引き揚げていった。怒号があがったりもみあうような様子は一度たりともなかった。

 唯一緊張があった場面は、話し合っている様子を写真にとっていた筆者に対し、白石建設幹部の青木氏が「肖像権の侵害だ」などと抗議し、左手でカメラをわしづかみにするという乱暴な行為を行ったくらいである。これについては、正当な取材行為であることを説明して謝罪を求めたところ、「謝罪します」と青木氏は口頭で謝罪した。

 じつはこれより1ヶ月ちかく前の12月17日の工事説明会で、白石建設社員が会場にきた住民の容姿を、正面ひな壇から客席に向かってひそかにビデオカメラで撮影していたことが後に判明した。肖像権の侵害というのであればこちらのほうがよほど問題にならなければならない。

 白石建設ら(JV)は、妨害がなかったことを十分に承知のうえであえて妨害行為をでっちあげた疑いがさらに濃厚になってきた。
 

投稿者: miyakatu

ジャーナリスト

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