「粘性土層出現は「予定外」?/高円寺一貫校「疑惑のボーリング」新文書発覚

注)見出しと本文中「粘土」と表記していた部分がありましたが、正確には「粘性土層」でした。訂正します。

 高円寺一貫校問題で不審な事実がまたひとつわかった。

 文科省技官OBが取締役で天下っている{株)教育施設研究所が杉並区の発注を受けて実施設計と同時行ったボーリング調査の仕様書(発注内容を記載した文書)にボーリングの深度や検査内容など具体的なことがいっさい書かれていない件について、「作業内容がわかるものはないのか」と情報公開請求を行ったところ、16日、協議書と題する1枚の文書が開示された。教育施設研究所と区教育委員会との協議を記したもので、そこにはこう書かれている。

「予期しない粘性土層が出現した」

 現場の地層は地下16メートル付近から東京礫層という硬い層になるが20メートルあたりからいったん比較的軟らかい粘性土層になり、さらに下の25メートルより深くなると上総層という安定した硬い層となる。協議書の上の記載は、区も教育施設研究所も「16メートル以深は安定した硬い地層である」と予想していたものの、じっさいに調査してみると予想がはずれて軟らかい層がみつかったことを意味する。
 
 しかし、この粘土層を探ったのは1本だけで、さらにほかのボーリングによって調べることはしていない。

 これらの事実から筆者はこう予測する。

1 基本設計を受注した教育施設研究所は、すでに存在した3本のボーリング結果(いずれも深度20メートルで東京礫層までさぐったもの)を参考に、16メートル付近からはじまる東京礫層から下は安定した硬い地盤が続いている予測をたて、杭の深度を16メートルであると断定した。

2 しかし設計(建築確認の要件を満たすため)するにはボーリングの数が足らないため、実施設計を受注した教育施設研究所みずから3本の予定でボーリングをやった。1本目で25メートル付近まで探ったところ、東京礫層の下に予想しなかった粘土層がみつかった。

3 本来なら粘土層のひろがりをもっと調べる必要があったが、各種予定がかわるのをきらってそれ以上「粘性土層」の調査をすることを区はやめた。

4 粘土問題をごまかしてつじつまをあわせるために調査報告書に「高層」とすべきところを「中低層」と誤った記載をするなどの工作を行った。

 いまからでも遅くはない。「粘性土層」の状況を確認するために追加ボーリングをすべきである。

投稿者: miyakatu

ジャーナリスト

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