杉並区長の政治的支援者が7年にわたって報酬審会長に居続ける異常


 杉並区の特別職・議員の給料・報酬・期末手当を引き上げるという非常識な条例が昨年12月に自公民主などの賛成多数で可決・成立したが、その根拠とされたのが特別職報酬等審議会の答申だ。昨年11月に一日だけ会議を開き、あらかじめ区長部局の案に沿ってつくったとみられる答申案に同意して「答申」を出した。

 参考までに、会議出席の日当は1万4500円(一般委員は1万2000円)。

 その審議会の委員は区長が任命。会長は互選によって宇田川紀通・武蔵商事社長(東京商工会議所杉並支部長)になっている。宇田川氏は田中区長の政治資金パーティの発起人である。また家業の不動産会社である武蔵商事は、区との間で、保育室や駐輪場の賃貸借契約をしており、年間2800万円の支払いを受けている。

 明白な利害関係にあるといってよい。

 その宇田川氏がいつから報酬審に在籍しているのか、総務課(都筑公嗣・つづきこうじ)に確かめたところ、2008年2月以来で、じつに4期7年もの長期にわたって委員(会長)の地位に居続けていることがわかった。前会長の根本郁芳氏も当時の山田宏区長の政治団体の代表をしていた。区長を政治的に支援する地元の有力者が、報酬審の会長を占有するのが「5つ星の区役所」を自称する杉並区の伝統だったのだ。

 総務課によれば、宇田川氏が報酬審委員に最初になったのは2008年2月。前任者の根本郁芳氏と東京商工会議所杉並支部長を交代したことにともない、補欠委員として当時の山田宏区長が任命した。

 根本氏は99年に区長に当選した山田宏氏の後援会「杉並No1の会」の代表者で、政治的に山田氏を支援してきた。自民党の支持も公然と行っているほか、都議会議員の早川よしひろ氏の後援会長も務めている。
 
 後任の宇田川氏も、山田氏の後援会「杉並No1の会」主催の政治資金パーティのパーティ券を100枚20万円買うなど、山田氏を政治的に支援してきた。

http://blogs.yahoo.co.jp/jieijieitaitai/33219444.html

 山田氏が区長をやめて国政に進出し、田中良氏が区長に当選したのちも、区長の任命よって宇田川氏は報酬審の委員(会長)を続け、前述したとおり、政治資金パーティの発起人になるなど田中氏を政治的に支援してきた。また区から宇田川氏側に不動産賃借料が入る構図も、山田時代から一貫してつづいている。

 自分の選挙を支援する地元の有力者に区から資金を流し、役職をあたえて、みずからの報酬を「審査」させる。-―見苦しいゆ着、腐敗というほかない。

 総務課に確認したところ、特別職報酬等審議会条例の規定上、委員を選ぶにあたって利害関係者を排除する仕組みはないという。

 なお田中良区長にあてて、13日、総務課をとおして以下質問をおこなった。回答があり次第報告したい。

ご質問

田中良杉並区長さま

前略 以下、取材として質問いたします。

① 武蔵商事株式会社、または同社代表取締役・宇多田川紀通氏、またはその親族に、田中区長を政治的に支援することを目的とした政治団体が主催する政治資金パーティのパーティ券を購入してもらったことはありますか。

② 武蔵商事株式会社社長・宇田川氏は、田中区長を政治的に支援することを目的とした政治団体が主催する政治資金パーティの発起人になったことがあります。また、武蔵商事と杉並区の間には、保育室用の不動産物件や駐輪場の賃貸借契約が交わされており、年間約2800万円の支払いがされている事実が確認されています。
こういう区と利害関係をもち、かつ政治的に区長と密接な関係のある企業経営者が、区報酬等審議会の会長になり、昨年11月に、特別職職員や議員の報酬・給料・期末手当の引き上げを答申したことについて、宇田川氏を報酬審の委員に任命することは区政と一部業者との癒着であり、不適切ではないかとの批判が多数の区民によってなされています。
つきましては、宇田川氏を報酬審委員に任命し、会長となった経緯、およびこの人選を不適切だとの批判にたいしてどうお考えになるのか、ご意見を聞かせてください。

以上

2016年1月13日
三宅勝久 ジャーナリスト

 

投稿者: miyakatu

ジャーナリスト

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