アメリカ軍が日本を守ってくれるという幻想

 アメリカ軍が日本に居座っていることの理由として、ときどき「いざというときに日本を守ってくれる」という意見を耳にする。先日、ある知人と話しているときも、そのような話がでた。

 大きな勘ちがいである。6月2日の講演で孫崎享さん(元外務省情報局長)もこう言った。

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孫崎享6・2講演会要旨(上)(下)

どういうことになっているかというと、「アメリカが守ってくれる、だから集団的自衛権をやらなきゃいけない」ということを言っているんですが、アメリカと日本の関係は、まず安保条約があります。安保条約第5条ーー・

〈日米安保条約第5条〉
 各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従つて共通の危険に対処するように行動することを宣言する。(略)

 ここで、日本の施政下にある地域を外国が攻撃したとき、そのとき日米双方は自分への攻撃とみなして、自国憲法にしたがって行動をとる、こう書いてある。

 それで多くの人は、中国の脅威があるから集団的自衛権をもたなきゃいけないと言いますけど、日本の管轄地に攻撃があったときには、自分への攻撃とみなして憲法にしたがって行動をとるーーということ以上の約束を、今回の集団的自衛権容認でアメリカが約束したことはひとつもありません。

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 アメリカ軍は日本を守るために日本に居るのではない。アメリカ軍はアメリカの利益だけのために日本にいるのである。だが「日本を守る米軍」という誤解は、じつに広く深く日本社会に染み込んでしまった。この誤解を広げるためにテレビや大新聞が果たした役割はきわめて大きい。

 私がテレビを見なくなったのは、NHKにカネを払いたくないというほかに、思考能力を奪われて情報操作されるおそれがあると気づいたからでもある。
 

投稿者: miyakatu

ジャーナリスト

「アメリカ軍が日本を守ってくれるという幻想」への1件のフィードバック

  1. 全く同感。日米安保は日本がアメリカに二度と攻撃することがないようにってだけで、自分の国が攻撃されたら自分で応戦するのは当たり前。先の大戦でアメリカ人を多数殺した罪は重く、合理主義のアメリカは顔には出さないが恨んでいるようだ、日本は首根っこ捕まれている事に気づいていない。

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