舛添時代の都知事特別秘書の給料額墨塗りを容認した東京地裁の堕落

 舛添要一東京都知事時代の知事特別秘書2人(福嶋輝彦・横田賢一の両氏)の給料額を非開示したのは違法だとして、開示をもとめた行政訴訟の一審判決が、17日東京地裁民事2部であり、林俊之裁判長は請求を棄却、黒塗りをした都の肩を持つ判決を言い渡した。

・東京地裁 平成29年(行ウ)427号

 判決理由は「本件非開示情報が開示されることで保護される利益は、原告の主張を前提としても抽象的なものにとどまる」などといったあいまいな内容で、審理を尽くした結果というよりも、都を負けさせないためにひねりだした屁理屈というほかない。

 当然、控訴して黒塗りの違法性を引き続き争うつもりである。

・関連記事はこちら(訴状・証拠類)
http://miyakekatuhisa.sakura.ne.jp/wp2/archives/2718

 

「都政務活動費収支報告書非開示は違法」と提訴

 豪雨被害に遭われたみなさま、関係者のみなさまに心よりお見舞い申し上げます。
 悪政を許したツケというのは災害時に如実に現れるものだと常づね思っていましたが、まさに今回は、防災よりも私利私欲と保身を優先した安倍政権がもたらした人災の疑いが濃厚だと感じています。
 また自衛隊の活躍が期待されていますが、インターネットや新聞報道でその様子をみる限り、災害派遣という観点では装備も貧弱で、訓練もなされていない印象を禁じえません。今後検証が必要です。
 
 さて、東京都(議会議長)が、2017年度政務活動費の収支報告書を今年7月になっても公表せず(条例上の提出期限は4月30日)、情報公開請求をすると「議長の調査前に公表すると制度をそこなうおそれがある」などとして非開示処分をしてきました。この非開示処分は違法だとして処分取り消しを求める行政訴訟を、9日、東京地裁に起こしました。訴状を紹介します。

 訴   状 
2018年7月9日  

 東京地方裁判所民事部 御中

        原  告  三宅勝久    
        
        被  告   東京都 代表者知事 小池百合子
        上記処分行政庁 東京都議会議長 尾崎大介       

請求の趣旨

1 被告は、2018年6月14日付で行った公文書非開示決定処分(30議経第345号)のうち「平成29年度政務活動費収支報告書及び会計帳簿」にかかる処分を取り消せ。
2 訴訟費用は被告の負担とする。

 との判決を求める。

請求の理由
第1 事実経過

1 原告は2018年5月30日、処分行政庁に対して「2017年度政務活動費収支報告書及び会計帳簿(ただし請求日現在のもの)」(以下「本件収支報告書及び会計帳簿」という)の開示を求める情報公開請求を行った。(甲1の2頁)

2 これに対して処分行政庁は2018年6月14日、本件収支報告書及び会計帳簿のすべてを非開示とする処分を行い、郵便で原告に通知した。(甲1の1頁)

3 処分通知書に記載された非開示理由は次のとおりであった。
 
 東京都議会情報公開条例第7条第5号に該当
 (1)政務活動費制度上の公表前に対象公文書を公開することは、政務活動費に係る事業及びその適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるため。
 (2)議長による調査等を経たものではない対象文書を公開することは、政務活動費に係る事業及びその適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるため。
(甲1の1頁)

  なお、都議会情報公開条例第7条第5号は、非開示にできる場合として次のとおり規定している。

 【東京都議会情報公開条例第7条5号】
  都議会の事務又は事業に関する情報であって、公にすることにより、次に掲げるおそれその他当該事務又は事業の性質上、当該事務又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるもの。
 イ 契約、交渉又は争訟に係る事務に関し、都及び都が設立した地方独立行政法人の財産上の利益又は当事者としての地位を不当に害するおそれ。
 ロ 人事管理に係る事務に関し、公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼすおそれ。
(甲2)

第2 本件非開示処分は違法である
 1 地方自治法は、政務活動費の使途の透明性をはかる旨議長に義務づけている。

【地方自治法10条第15項】
前項の政務活動費の交付を受けた会派又は議員は、条例の定めるところにより、当該政務活動費に係る収入及び支出の報告書を議長に提出するものとする。議長は、第14項の政務活動費については、その使途の透明性の確保に努めるものとする。

2 政務活動費の使途の透明性確保について、東京都は次のとおり定めている。
(1)政務活動費の交付を受けた会派代表者は、当該年度終了の日から起算して30日以内に議長に収支報告書を提出しなければならない(東京都政務活動費の交付に関する条例第10条第1項)
(2)収支報告書を提出する際、領収書等の写しなど支出の事実を称する書類と活動費の収入及び支出の出納を記載した会計帳簿の写しを併せて提出しなければならない(東京都政務活動費の交付に関する条例第10条第2項)。
 (3)議長は、提出された収支報告書及び会計帳簿、領収書等を、都議会情報公開条例第4条の規定に基づき公表しなければならない(都政務活動費条例第16条第2項)。

  本件収支報告書及び会計帳簿は2017年度のものであるから、それらの提出期限は2018年4月30日であった。
 (甲3)

  なお都議会情報公開条例第4条第1項は次のとおり規定している。

【東京都議会情報公開条例第4条】
 都議会は、会議録、委員会速記録、都議会の調査活動に係る報告書等について公表に努めるものとする。
(甲2)

 2 以上の各規定をふまえれば、期限内に提出された本件収支報告書及び会計帳簿を、都議会情報公開条例第7条第5号の規定を理由にして非開示にしてよいとする根拠はいっさい見あたらない。本件収支報告書及び会計帳簿は、使途の透明性確保のため、公開されることを前提として会派代表者が作成し、期限内に提出したものである。よって、仮に提出された後に議長の調査が行われ、訂正・是正がなされる可能性があったとしても、調査以前に公開することによって政務活動制度の事務又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれはない。むしろ、各会派から提出された収支報告書等をただちに公開しないことにより、政務活動費制度透明性を損なう結果をもたらしている。

3 また、住民監査請求は支出負担行為から原則1年以内と定めてられているが、政務活動費の支出時期は一般的に収支報告書の提出期限と解されている。そうすると本件非開示処分は、東京都住民の政務活動費に関する住民監査請求権を侵害しているともいえる。
 
4 さらに、都政務活動費条例第16条は、議長に提出された収支報告書及び会計帳簿は「提出すべき期限の翌日から起算して5年を経過する日まで保存しなければならない」と規定している。保管期限算定の起算点は、公表時期ではなく提出期限なのである。この事実からも「議長の調査」を経た後にしか開示しないという被告の解釈が誤りであり、都民の知る権利を著しく侵害している。

第3 結語
  以上のとおり本件非開示処分が違法であることは明白であるから、請求の趣旨のとおりの判決を求める。

証拠方法

甲1 公文書非開示決定通知
甲2 東京都議会情報公開条例
甲3 東京都政務活動費の交付に関する条例

 

記事掲載のお知らせ【山陽新聞「越宗孝昌」会長は、加計学園「越宗孝昌」理事と同一人物なのか】

 マイニュースジャパンに記事を書きましたのでご案内します。ご覧下さい。
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【山陽新聞「越宗孝昌」会長は、加計学園「越宗孝昌」理事と同一人物なのか――だれもが口を閉ざすミステリー】

 学校法人加計学園(岡山市・加計孝太郎理事長)の役員名簿に理事として「越宗孝昌」という名前がある。一方、山陽新聞社(岡山市・松田正己社長)の会長も「越宗孝昌」。これが同一人物なら、スキャンダルだ。政権中枢を巻き込んだ一大疑惑事件の渦中にある加計学園の役員に、新聞社の経営トップが兼務していたら、公正な報道など不可能だからだ。筆者は、両者が同一人物かどうか山陽新聞に電話で確認を求めたが、同社がみせた反応はきわめて不自然で、「わかりかねる」などと口を濁すばかり。加計学園も口を閉ざしている。6月19日、大阪北部大地震とW杯の中、わずか2時間前の告知で開いた姑息な加計理事長の初会見は、地元記者クラブ員限定で、幹事社は山陽新聞だった。山陽の紙面を調べると、加計問題記事の見出しに「加計」の文字がほとんどなかった。代わりに獣医学部新設を宣伝する広告が載っている。加計学園と山陽新聞がただならぬ関係にあることは間違いなさそうだ。

【Digest】
◇加計理事の「越宗」氏と山陽新聞の「越宗」氏
◇大メディアが報じない「越宗問題」
◇「わかりかねます」と口濁す山陽新聞
◇自社役員のことなのに「加計に聞け」
◇越宗会長の兼業状況は断固沈黙の山陽新聞
◇山陽新聞の記事見出しから「加計問題」が消えた?
◇加計グループの広告続々掲載
◇「加計」全国トップニュースでも地味な扱い

 元山陽新聞記者である筆者が、知人の山陽新聞の現役社員に、「加計」を記事の見出しに使わないよう言われているのか、と聞くと、彼はこういった。

「言わなくてもええんよ。言わんでも加計を使ったらいけんいうのをみな知っている」――これはどういうことなのか。

http://www.mynewsjapan.com/reports/2400

都議会政務活動費領収書「情報公開却下は違法」裁判は、原告の完全勝訴で決着

 都議会議長が人件費などに支出した政務活動費の領収書が、金額・支払い先ともに墨塗りにされ、その開示を求めるために議長宛に情報公開請求したところ「情報公開の対象外」だとして却下処分=つまり門前払い=にした都議会の処分は違法だとして取り消しを求めた訴訟の判決が、6月28日、東京地裁であった。林俊之裁判長は、都側が裁判中に却下を取り消したことからすでに訴えの利益は消滅したとして請求を却下した上で、訴訟費用については被告都が全額支払うよう命じる判決を言い渡した。

 この判決が確定すれば、提訴に要した収入印紙1万3000円と切手代(3000円程度か)、交通費などを、訴訟費用確定の手続きによって都に請求することができる。

 民事訴訟法61条は、訴訟費用は原則として敗訴した側が負担する旨規定。しかし同62条で、勝訴側の原因で敗訴側が不必要な行為をしいられた場合には、「権利の伸張若しくは防御に必要であった行為」だとして勝訴側に訴訟費用を負担させることができると定めている。

 今回の判決は、却下の取り消しを求めた原告筆者の提訴行為と訴訟遂行行為のすべてが、本来不必要だったということを意味している。

 墨塗りがされた政務活動費の領収書を情報公開条例によって請求することはできないとした都の処分の違法性を、事実上はっきりと書いたに等しい意義深い判決といえる。

 ご支援いただいた読者のみなさまには心よりお礼申し上げます。
 
★都議会政務活動費領収書の情報公開請求却下取消訴訟の判決文(PDF約3Mバイト)

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『大東建託の内幕』重版決定!

 6月19日に発売した拙著『大東建託の内幕 ―“アパート経営ビジネス”の闇を追う』(同時代社・定価1500円)は、発売から1週間で品薄となるほどのご好評をいただいています。お買い求めいただいた皆様には心より感謝申し上げます。現在重版の作業中です。7月の第1週には2刷をお届けできる見通しです。まだの方は、ぜひお読みいただきますようお願い申し上げます。

 三宅勝久

都内書店の在庫検索は「東京都書店商業組合青年部」HPが便利

『大東建託の内幕』はお陰様で好評をいただき、発売から1週間で主な書店や通販サイトで売り切れとなってしまいました。ご希望の方にはご迷惑をおかけしています。もうしばらくお待ちください。
 都内近辺の書店の店頭在庫は、東京都書店商業組合青年部の検索ページが便利です。

http://www.tokyo-shoten.or.jp/kumiaimap_utf8.htm 

 25日8時現在で検索したところ、紀伊國屋書店イトーヨーカドー木場店、紀伊国屋書店ららぽーと豊洲店、丸善多摩センター店、ジュンク堂プレスセンター店(千代田区内幸町)、文教堂書店星ヶ丘店(相模原市中央区千代田6-3千代田プラザ)に在庫があるとの情報が出ています。

 お買い求めの際には書店に確認ねがいます。

「補選後も区議欠員1」にして選挙を愚弄する木梨盛祥前区議

 きょう24日は杉並区長・区議補欠選挙です。これから投票に行こうと思います。

 読者の方の指摘で気づいたのですが、区長に立候補した木梨盛祥前区議は、事前に区議を辞職せず、現職のまま立候補して自動失職したとのことです。こうすることで立候補日までの日割の議員報酬が支給されるだけでなく、立候補・区議失職と同時に、あらたに区議の欠員がひとつ発生するということを意味します。つまり、議員の欠員を埋めるために区議補欠選挙をやるというのに、選挙後すぐに欠員1となるわけです。

 木梨前議員が区長選に出るというのは事前に準備されていたことですので、補欠選の枠を狭めるという意図があったと思われます。区民・有権者・住民を愚弄する態度というほかありません。 

 取引業者や公金の支払先、区の役に任命した人物などから献金を受け取る現区長の腐敗ぶりは多くの方が実感するところですが、区長だけでなく杉並区の行政・議会全体が深刻な腐敗にまみれています。
 
 なお、18日に同時代社から発売した『大東建託の内幕 -〝アパート経営商法〟の内幕』は、おかげさまで売れ行き好調の様子です。すでにお買い上げいただいた皆様には感謝いたします。アマゾンの書籍部門の売り上げ総合順位は現在7位で、発売から1週間で大手書店や通販会社では売り切れの様子です。増刷情報については追ってお知らせします。