17会派21議員の政務活動費返還請求訴訟大詰め/12月14日11時半、東京地裁522号法廷

 選挙の直前に「区政報告」と題した印刷物を大量につくって有権者にばらまくなど杉並区議会の17会派21議員の政務活動費の使い方に疑問があるとして、計約1000万円の返還を求めた住民訴訟の口頭弁論が12月14日午前11時半から東京地方裁判所522号法廷で開かれる。

 ご関心のある方でご都合のあう方はぜひ傍聴にいらしていただきたい。

★原告・第9準備書面

問題だらけの高円寺小中一貫校校舎/特別支援学級を隔てる「柵」は中止方針

 高円寺に杉並区が建設中の小中一貫校工事の計画が、中学校の特別支援学級だけを小学校と同じ階にとどめた上で、廊下を柵で仕切るなど、収容所を想起させるような差別的な設計になっている問題で、区教育委員会は30日、筆者の取材に対して、柵の設置を取りやめる方向であることを明らかにした。

 問題の柵は各階の廊下に2ヶ所設置する旨現設計図にはあったが、区民から「障害児差別だ」との強い批判を受けている。

 学校整備課は筆者の取材に対して、柵の設置はしない方向で現在設計変更を検討していることを認め、「よほどのことがないと設置することにはならないだろう」と述べた。

 一方で中学校の特別支援学級だけを、ほかの中学生と区別して小学校学級のある階に置く案については、見直す考えがないと明言しており、引き続き区民からの強い批判を浴びることになりそうだ。

 

日本学生支援機構の「奨学金」を「学生ローン」と定義する意味

 日本学生支援機構の「奨学金」の本質は「学生ローン」である。学生ローンは通常の金銭の貸し借りとは異なる特殊なローンである。銀行などがやる普通のローンは収入のない未成年者に300万円を貸すことなどできないが、^「奨学金」はそれができる。しかし、「一括繰上げ請求」という違法行為が横行している。こうした無茶な取り立てがなされないように「学生ローン」の定義を確立し、そこに位置づけるべきである。

 --この意見を私はおよそ5年前から機会あるごとに訴えてきた。2013年、日本の「奨学金」問題に関心のある弁護士や学者らの誘いで共著『日本の奨学金はこれでいいのか』(あけび書房)に執筆する機会をいただいたが、その取材の過程で、卒業して間のない若者にたいして300万円を一括で返すよう請求し、その300万円に年利10%の延滞金をつけた上で裁判を起こすという無謀なことが横行している実態を知り、大問題だとして報告した。
 
 日本学生支援機構の「奨学金」には銀行のローンのような金銭消費貸借契約書はない。あるのは卒業後20年内に月割りで返すという「返還誓約書」である。だから、卒業後1-2年で300万円の弁済を求めるなど、それまでの私の常識ではありえないことだった。

 なぜそんなことができるのか。裁判の内容をよく調べてみると、学生支援機構の詐欺的な手法が浮かび上がった。

日本学生支援機法施行令5条4項にこうある。
 
【学資金の貸与を受けた者が、支払能力があるにもかかわらず割賦金の返還を著しく怠ったと認められるときは、前三項の規定にかかわらず、その者は、機構の請求に基づき、その指定する日までに返還未済額の全部を返還しなければならない。】

 これをつかって、明らかに支払い能力がない人に対して「一括繰上げ請求」を乱発していたのだ。悪質なことには、訴状に引用された条文から「支払い能力があるにもかかわらず」の文言が削除されていた。

 支援機構に取材すると「一定期間連絡がとれなければ支払い能力があると判断する」との回答があった。法の乱用もはなはだしい。むちゃくちゃである。

 一括で払えという裁判を起こしたところで、当然本人は払えるはずがない。そこででてくる提案が「分割払い」の和解案である。月々1万5000円の200回払いなどの内容で決着する。裁判の間にも300万円に対する延滞金10%(現在は5%)が刻々とついてくる。

 めでたく和解が成立したとして、これが何を意味するのか、おそらく多くの場合当人も気づいていないだろう。 

 和解条項には、「期限の利益」という言葉が出てくる。そして2回以上「返済」(返還ではない)を怠った場合は期限の利益を喪失する、とある。つまり2度滞納したら残債務を一括で弁済しなければいけない。普通のローンに変身したというわけだ。 
 
 施行令5条4項の適用の違法性は明々白々ではないだろうか。入り口は「奨学金ですよ」と猫なで声で未成年者に多額の融資をし、返す段になると狼となって「借りたものは返せ」と迫る。監督規制の仕組みは事実上存在しない。まさに日の丸ヤミ金である。

 通常の借金とは質のことなる「学生ローン」という定義を確立し、学生支援機構の「奨学金」をそこに位置づけ、消費者保護のための規制監督制度をつくるべきである、と私が考え、提言するようになったのはこのような事情からである。学生ローンというのは英語(イングランド語)の「Student loan」から引用した言葉である。 

 私に共著執筆を呼びかけた弁護士や学者たちは、「奨学金問題」を掲げた団体をつくり、私も世加入した。しかし奇妙なことには、「一括繰上げ請求」の違法性を問うべきである、「学生ローン」と定義せよ、という私の案は同会の活動のなかでほとんど黙殺された。集会などにおいて私が発言する機会も次第になくなってきた。議論の上で「取り上げることはしない」と結論づけたのであればまだよいが、議論自体なされることがなかった。

 新聞・テレビに影響をあたえる立場にある団体であったので、結局、「一括繰上げ請求」の問題も「学生ローン」の定義の問題も、新聞・テレビで取り上げられることはなく現在にいたっている。

 私は抗議の意と外部から批判することの必要性を感じて、3年前にこの団体を去った。 

 日本はあらゆる分野で世界の潮流から立ち遅れていると感じる。上に述べた「奨学金」問題でも、絶望的に意識が遅れているのではないだろうか。そんな悪い予感にかられる。

 ためしに韓国の政府系学生支援機関「KOSAP」(The Korea Student Aid Foundation、한국장학재단 韓国奨学財団)のホームページをみた。

http://eng.kosaf.go.kr/jsp/aid/submain.jsp

학자금대출(Student loan)

장학금(schalorships)

 を、はっきり区別していて、それぞれについて、さまざまな種類の制度がある旨説明している。

 日本では、学生ローンも奨学金もごちゃごちゃになったままだ。これでどうやって問題を解決できるというのだろう。悪い予感はおそらく当たっている。

23区人事委が職員給与引き下げ勧告/杉並区は無視決め込みか

 東京23区(特別区)の事務組合のホームページに掲載された人事委員会の給与勧告(10月10日付)で、民間よりも高い状況にあるとして職員給与を引き下げるよう勧告がだされている。

http://www.tokyo23city.or.jp/kyuyo_index.htm

 これを受けた一般職職員の給与引き下げの条例改正案は、現在開会中の区議会には上程されていない模様だ。一部特別職職員(区長、副区長、教育長、常勤監査委員、議員が対象)については、条例改正をする場合は特別職報酬等審議会(会長は田中良区長の政治的支援者である宇多川紀通氏)を開催し、意見を聞く制度になっている。条例改正の動きがないということは、これも開催されていないとみられる。

 給与引き上げの勧告があったときにだけ条例改正を行い、引き下げの勧告は無視している可能性がある。引き続き注視していきたい。

●杉並区特別職報酬等審議会条例 
http://www.city.suginami.tokyo.jp/kusei/jorei/1012987.html

 

記事執筆のお知らせ〈「「上司の暴力で鬱病」労災認定で病気休職中の社員を労基法無視して解雇した「みなと銀行」の横暴体質〉

 マイニュースジャパンに記事を書きました。お読みいただけるとうれしいです。

 【「上司の暴力で鬱病」労災認定で病気休職中の社員を労基法無視して解雇した、「みなと銀行」の横暴体質】

「お前、ほんまにやってもうたろか?」。デスクワークの最中、突如現役キックボクサーの上司によって怒号を浴びせられ、両襟首を力まかせにつかまれる――そんな暴力行為を受けた「みなと銀行」(服部博明頭取、本店・神戸市)の男性社員(解雇無効を争って係争中)に対して、同行経営者がとった態度は、暴力をいさめるのではなく、被害者をさらに追い詰めるものだった。職場での暴行事件が原因で鬱病を発症したとの労働基準監督署の決定を受け、労災給付金を受給しながら病気休職中だった男性を、同行は突如解雇した。労働基準法第19条は「業務上の疾病」で休職中の従業員を解雇することを禁止しており、違法性は濃厚だ。「会社に出てこいという命令を無視した。業務上疾病とは認められない。就業規則違反の無断欠勤だ」と銀行側は説明するが、疑問がある。男性は解雇無効を訴えて提訴し、大阪地裁で係争中だ。銀行のモラル崩壊はスルガ銀行だけではない。

【Digest】
◇監視カメラがとらえた上司の暴力
◇暴力のきっかけは上司自身のミス
◇上司は現役キックボクサー
◇「口止めを指示されました」
◇急性ストレス障害をこじらせる
◇「業務上疾病」と労災認定 
◇労災補償金の給付中に解雇の暴挙

http://www.mynewsjapan.com/reports/2428

板橋区都市建設委員会がふたたび撮影不許可

 板橋区議会の都市建設委員会が、傍聴規則にのっとって録音・撮影許可を申請したところ、録音は許可したものの撮影については、心理的圧迫を与えるなどというわけのわからない理由で不許可した問題で、筆者は8日開かれた同委員会を傍聴し、あらためて撮影許可申請を行ったが、やはり不許可となった。理由は前回と同じと思われる。

 ようは撮影されたくないから認めないということらしい。これは明白に委員長権限の濫用であるからただちにあらためるよう、同日議会事務局を通じて委員長宛に文書で申し入れをした。

 

埼玉県知事特別秘書給与をシロ判定した奇妙な監査結果、さらに疑問深まる

 埼玉県知事特別秘書の給料額が、条例では「一般職の職員の例による」と規定しながらも、一般職職員の給料表の最高額を大きく超えている問題で、違法性はないと判断した県監査委員の判断にさらなる疑問が浮上した。

 監査結果によれば、特別秘書の給料の上限額は一般職職員の給料額の最高額であるとしながらも、条例上「調整額」を加えることが出来る旨の条項があることを理由に、給料表の最高額(月額55万9000円)に調整額の最高比率(25%)をかけた約69万円が給料の上限額になるとして、現行の特別秘書給料65万円は違法ではないと判断した。

http://www.pref.saitama.lg.jp/e1801/h30-kansakekka.html

 そこで埼玉県人事委員会に「調整額」について問い合わせをしたところ、以下の事実がわかった。

・人事委員会は地方公務員法に根拠をもつ第三者機関で、一般職職員の調整額の決定を所管する部署である。
・決定内容は、給料の調整額に関する規則に明記している。
・各専門職に適用しているものであって個別職員について調整額制度を用いることはない。
・特別秘書は特別職なので調整額のことが人事委員会で議題になったことはない。

 さらに、現行の条例規則で払い得る理論上の最高の調整額はいくらになるか確認したところ、次の回答であった。
 
・調整基本額の最高額は行政職の10級で15900円である。
・掛け率の最高は、埼玉学園(児童の自立支援に直接従事する職員で児童と起居を共にするもの)の「4」となり、1万5900円×4=6万3600円である。

 あくまで理論上払える調整額の最高額であり、じっさいには調整額の対象となる職員に10級はないので、この額が払われることはないとのことであった。

 そうすると、一般職給料表の最高額に調整額の25%を掛けて一般職給料の上限額を算出するという監査委員の考え方は、間違っている可能性が高い。調整額は人事委員会が決定するもので、条例に明記している。その計算方法は、給料の号級ごとに決めた基本調整額に職責の掛け数をかけた金額を加えるというやり方だ。そして、その調整額は加算前の月額給料の25%を超えてはならないという仕組みである。

 特別秘書の給料額の上限を、調整額を含めて「一般職職員の給料の最高額」と解釈することには疑問があるが、仮にそう考えたとしても、特別秘書に払い得る給料の最高額は、給料表の最高額55万9100円に6万3600円の調整額(理論上の最高額)を加えた62万2700円と考えるべきではないだろうか。すると現行の給料額(65万7200円)はこれを超過していることになる。

 給料額に25%を掛けた額を上限とみるという奇妙な理論は、監査委員が専門委員として弁護士に意見を求め、その弁護士がひねりだしたものだと監査結果にある。専門委員といいながら、とても地方自治に精通したものの考えとは思えない。